福山雅治&是枝監督と再タッグ、今度は弁護士になる

勝利至上主義の弁護士を演じる福山雅治

 福山雅治(47)が、是枝裕和監督(54)の新作映画(題名未定)に主演し、弁護士役に初挑戦することが9日、分かった。是枝監督のオリジナル脚本で描く法廷心理サスペンスで、福山が弁護を担当し、対峙(たいじ)することになる殺人犯を役所広司(61)が演じる。2人は初共演。9月公開予定。

 福山が演じるのは、勝利至上主義のエリート弁護士。殺人犯とのやりとりで、弁護士として、人としての価値観が揺らぐ姿が描かれる。取材に応じた是枝監督は、福山主演で脚本を当て書きしたと明かし「格好よく見えるけど、(殺人犯に)振り回される、そんなに格好良くない役」とした。

 2人がタッグを組むのは13年「そして父になる」以来、2度目。同作はカンヌ映画祭で審査員賞を受賞。興行収入は32億円とヒットした。福山の魅力を「表情、目が強い人」と語り「弁護士はしゃべる職業だけど、しゃべっていない瞬間の彼を撮ってみたい。やりとりの中で、思惑や表情を探っていく心理劇にしたい」と企画意図を説明した。拘置所、法廷、弁護士事務所が主な舞台。会話劇だが、専門用語中心の長ぜりふの多用はあまり考えていないという。

 是枝監督が役所を起用するのは初めて。「突然来た年賀状に『そろそろですね』と書いてあったので」と冗談交じりも「福山さんの役者人生を考えても、絶対にプラスになるはず。僕を含め、それだけ大きな存在です」。先日、福山と役所は台本読み合わせを行った。ともに長崎県出身で故郷の話に花を咲かせていたという。「マッチングが新鮮でドキドキした。スタッフの雰囲気もガラリと変わりました」と明かした。

 今月中旬に北海道で撮影開始予定。福山は「役所さんとの読み合わせは、とても緊張感ある時間でした。より深く、さらに研ぎ澄まされた是枝監督の演出に応えられるよう精いっぱい演じられたら」。役所は「是枝監督の丁寧な映画作りの姿勢に触れ、すでに緊張しています。福山さんはじめ、素晴らしいキャストの皆さんとの仕事を楽しみにしています」と意気込んだ。

 ホームドラマが続いた是枝監督だが、法廷心理サスペンスは初挑戦。裁判傍聴や弁護士の協力のもと、作品の設定通りに模擬裁判を実施。台本は未完成だが、リアルな描写に徹している。

 ▼ストーリー 勝利にこだわる弁護士の重盛(福山)が、やむを得ず弁護を担当することになったのは、30年前にも殺人の前科がある三隅(役所)。解雇された工場の社長を殺し、死体に火を付けた罪で起訴されている。犯行も自供し、このままだと死刑は免れない。始めから負けが決まったような裁判だったが、重盛は三隅に会うたび、確信が揺らぐ。三隅の動機が希薄なのだ。彼はなぜ殺したのか。本当に彼が殺したのか。1つ1つひもとくと、見えていた事実が次々と変容していく。