大食い界の新星MAX鈴木、2年前に突然開花

埼玉・川越のラーメン店「二代目蝦夷」で、総重量4キロ以上の巨大盛り定食に「うめ~」と絶叫(撮影・横山慧)

 大食い界に突如現れた超新星、MAX鈴木(36)がこのほど日刊スポーツの取材に応じた。15年9月にテレビ東京系特番「元祖!大食い王決定戦」に初出場し、新人ながらジャイアント白田(37)の記録を破って優勝。現在は日本代表の大食い戦士として活動中だ。日本一の胃袋を持つ男として注目を浴びている。

 身長181センチ、茶髪に黒のジャケットがよく似合う「気さくなあんちゃん」の大食いデビューは、鮮烈だった。

 以前は、職人をしている父の手伝いやトラックの運転手、ピザチェーンの店員として働いていた。大食いに気づいたのは2年前。現役アイドルの大食いタレント、「もえあず」こともえのあずき(28)へのミーハー心だった。

 「昔から大食い番組のファン。ある日テレビでもえあずを見て、めっちゃかわいいと思ってブログを見たら、油そばのお店で大食いチャレンジをしていた。僕もそこに行ってみたんですよ。そしたら、案外簡単に食べられちゃったんです」

 突然の「開花」だった。

 「それから他の大食いチャレンジがあるお店に行ってみたら、おもしろいようにクリア

していったんです。自分が一番びっくりしています。以前は牛丼2杯くらいでおなかいっぱいだった気がするのに。今でも不思議です」と笑う。

 テレビデビューとなった15年9月放送の特番。本戦出場をかけ、東京・高円寺の桃太郎すし本店で行われた関東予選で、30分で101皿(202カン)をたいらげた。ジャイアント白田の持つ新人記録(85皿)どころか、店舗記録(100皿)までも上回った。そのまま、決勝まで全て圧勝で優勝。「大食い世界一決定戦!」に出場する日本代表に選出された。「人生変わりました」。

 「2年連続で世界戦に出させてもらって、どちらも決勝でアメリカに負けました。でも、向こうのスタッフから『お前はアメリカでも通用する』と言われて。『世界一』という新たな目標ができました」

 夜に飲食店でバイトをする傍ら、昼間に大食いチャレンジ動画を撮影し、ユーチューブの公式チャンネルに投稿。大食い戦士としての活動時間が増え「ちょっとずつトレーニングするようになりました。アメリカに勝つには、もっと胃の容量を大きくしないと」と話す。「大食いでみんなを元気にしたい!! というのが僕のポリシー。歴代の大食いレジェンドたちの記録を全部塗り替えて、アメリカにもリベンジして恩返ししたいですね」。突如舞い降りた絶対王者は、使命感に燃えている。【横山慧】

 ◆MAX鈴木(すずき)本名・鈴木隆将(たかまさ)。1980年(昭55)10月27日生まれ、東京都出身。芸名は「歴代の記録を塗り替えていけそう。記録MAX」という理由で、ジャイアント白田から命名された。特技は剣道、雑談。血液型B。昨夏から交際している年下の恋人がいる。