中井貴一と佐々木蔵之介が初共演、すでに撮影開始

映画「嘘八百」に主演する中井貴一(左)と佐々木蔵之介

 俳優中井貴一(55)佐々木蔵之介(49)が、お宝鑑定をめぐって一獲千金を狙う映画「嘘八百」(来年公開)で、ダブル主演することが6日、分かった。2人の本格的共演は初めて。メガホンを取るのは、「百円の恋」で知られる武正晴監督(50)。今月クランクインし、撮影が行われている。

 大阪・堺を舞台にしたオリジナルストーリーで、中井は関東から大阪に来た古物商、佐々木はかつて期待された陶芸家を演じる。

 中井は古美術関連の書籍を読むなどして役作りを進めたそうで、「古物商は良い意味でも悪い意味でも、ロマンに包まれた商売だと感じているので、演じるのがとても楽しみ。監督や佐々木さんとともに、楽しさの中に人間の本質が浮き彫りにされていくような作品にしていけたら」とコメントした。

 京都生まれの佐々木は、大阪人の特徴や特性を引き合いに出して「大阪では大きく盛った方が勝ち。結果、オモロかったら良いんです」。幻の利休の茶器をめぐる物語にも自信を見せ「大阪の堺を舞台に、武監督と中井さんと利休さんと嘘っぱち×100倍の映画、お楽しみに!」と語った。

 2人は6月公開の「花戦さ」にも出演したが、共演シーンはほんのわずか。「嘘八百」では、偶然の出会いからラストまで、関係性が次々変化し、丁々発止のやりとりが続くだけに、がっぷり組んだ2人が見どころとなる。

 武監督は「バカバカしいところもありながらホロッとくる喜劇に挑戦したいと考えていたので、素晴らしい俳優さんが必要だった。中井さんと佐々木さんしかいないと感じた」と期待を寄せた。

 ◆「嘘八百」 古物商の則夫(中井)と、陶芸家の佐輔(佐々木)は、骨董(こっとう)を買い付けに行った先で出会う。さえない仕事ばかりしている2人だが、幻の利休の茶器をめぐって、大御所鑑定士や古物商、文化庁の役人、双方の家族も巻き込んで一獲千金を狙う。