小林麻央さん06年インタビュー/日曜日のヒロイン

06年11月、本紙インタビュー「日曜のヒロイン」でポーズを決める

 乳がん闘病中だったフリーアナウンサーの小林麻央さんが22日夜、都内の自宅で死去した。34歳だった。

 小林麻央さんがお天気キャスターや女優を経て「NEWS ZERO」に抜てきされたのが06年10月。「きょうの出来事」の桜井よしこさんらの後任キャスターにするには、日本テレビ内でも不安があったという24歳だった。本紙インタビュー企画「日曜日のヒロイン」は開始直後の同年12月17日に彼女に迫った。番組への意気込みや、少女時代の思い出に、ひたむきな人柄がにじんでいた。ダイジェスト版を掲載します。

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◆中学時代の初恋

 「初恋は中学2年の時でした。同じクラスの男の子で、サッカーが上手で、格好良かったんです。すっごく心臓が痛くなるほど好きでした。片思いでした。それで、あまりに心臓が痛くて、学校を早退して病院に行きました。前の授業が体育でもないのに、次の数学の時間に脈拍が120もあり、絶対に病気だと深刻だったんです。でも、検査の結果は何ともなくて、先生が『(原因は)思春期です』と一言。すっごく恥ずかしくて…」

◆キャスター抜てき

 「私の中では、キャスターというと、すごく知識と経験を積んでからの職業と思っていました。私がキャスターの席に座っていいのかな。知識も経験もない。無理です、怖い。最初はそう思いました。番組が始まる前、スタッフから、若い世代とニュースの距離を縮める新しい番組にしたいと背中を押されたんです。そこで、未熟な私だからこそ携われる番組があるんだと思ったんです」

 「自分から胸を張ってキャスター小林麻央とは言えません。でも、ZEROの席に座っている私は、キャスターとして欠けていることがあっても私のすべてを出して座っています。自信があっても無くとも続けます」

◆理想の家庭

 「ダンナさまと私が手をつなぎ、それぞれが子供たちと手をつないで歩くようなのがいい。それで、子供たちから『パパとママって仲がいいよね』と言われたいんです。子供は女の子2人。うちがそうだから、男の子はどうもイメージがわかなくて」