広末涼子&舘ひろし“28歳”差の恋 映画で初共演

映画「終わった人」で初共演した舘ひろし、広末涼子

 女優広末涼子(36)が、舘ひろし(67)の主演映画「終わった人」(中田秀夫監督、来年公開)に出演し、初共演することが12日、分かった。舘の恋の相手を演じる広末がこのほど、都内で共演シーンを撮影し、舘へのあこがれや役について語った。

 広末は小学生のころから、舘が主演した日本テレビ系ドラマ「あぶない刑事」の大ファンだったという。撮影の合間には「あの走り方、まねしてました」と、刑事コンビが拳銃を手に走る、特徴的なポーズをしてみせ、舘を笑わせた。なごやかな雰囲気だったが、広末は緊張して撮影に挑んだことを明かした。「テレビを見て、この世界にあこがれていた時のヒーロー。仕事を始めてから見る役者さんとは、全然違いますね。雲の上の存在だと思っていたので、大人になってもこういう緊張感ってあるんだなと思いました。光栄です」。

 緊張は舘の気さくさでほぐれたという。舘が、中田監督に芝居を確認する姿や、カットがかかるたびに笑う姿を見て、広末は「クールだと思っていましたが、謙虚でキュートな印象に変わりました」と話した。

 広末は、カルチャースクールで働きながら、童話を書く久里を演じる。舘演じる壮介が、定年後の生きがいを探す時に出会う設定で、恋心を抱かれる。物語上は28歳差。広末がこれまで演じてきた中で、恋の相手として最も大きな年の差だ。

 さらに恋心に気付かない天然さや、小悪魔的なところ、童話への情熱などさまざまな側面がある難しい役どころ。広末は「誘惑する形に見せたくないし、女性の魅力がなくなるのも良くない。最近は、日常の中で、この関係性は? と思う2人を観察する傾向になってます」と笑い、分析していることを明かした。今後、舘とダブル主演し妻を演じる黒木瞳(56)との撮影も控える。

 舘は広末について「感性豊かで、お芝居がしっかりしている。押され気味です。頑張らなきゃ」と、刺激を受けているとした。

 ◆「終わった人」 大手銀行の出世コースから子会社に転籍し、定年を迎えた田代壮介(舘)。美容師の妻千草(黒木)は、毎日後ろ向きなことしか言わない夫と距離を置き始める。壮介は体を鍛え直したり、カルチャースクールに通ったり、職探しをしたりと、生きがい、やりがいを探す。内館牧子氏原作。ほかに臼田あさ美、田口トモロヲらが出演。