渡辺謙108日の沈黙破った、離婚否定も修復に時間

自身の不倫騒動に関する謝罪会見で厳しい表情を見せる渡辺謙(撮影・小沢裕)

 3月に週刊文春で不倫疑惑を報じられた渡辺謙(57)が15日、都内で釈明会見を開いた。報道内容を大筋で認めた上で、妻の女優南果歩(53)と別居中と明かした。離婚は否定したが、修復には時間がかかると話した。交際していた21歳年下のジュエリーデザイナーとは報道後に関係を解消したという。

 不倫報道から108日。沈黙を守ってきた渡辺は、グレーのスーツに紺色のネクタイ姿で会見場に現れた。頭を下げた後、「本来なら、すぐにでもお話しするべきでしたが、事態を把握し、冷静になる時間が必要でした」と説明した。報道内容については「おおむね事実でございます」と認めた。さらに「何より妻に苦しい悲しい思いをさせてしまった。きちんと謝罪をして時間をかけながら軌道修正しているところです」と話した。

 交際が伝えられた女性とは13年3月、主演舞台「ホロヴィッツとの対話」を上演した大阪で知り合った。知人と食事をした際に同席していた。その後、交際に発展したが「ずっと続いていたわけではない。僕の中の決断がつかず続いてしまった」。週刊文春は2人が大阪などで逢瀬(おうせ)を重ね、今年2月には米ニューヨークで、南が不在の間にデートを楽しんでいたと報じた。女性とは報道後に「きちんと話をして関係を解消しました」。高価な指輪を贈ったこともあったが「(結婚の話は)ないです」。金銭的な解決も「ありません」と否定。「僕が俳優として生きていくことを第一に思ってくださった」とした。

 南には不倫疑惑報道後、謝罪した。「すごくショックが大きかったので、どうしていくかということについて時間がかかった」というが、時間の経過とともに落ち着いてきた時に、「あなたが積み重ねてきたものは、こういうことでは消えないから頑張って」と言われたという。現在は別居中で、自宅には「たたき出されたわけではないですが、すぐには戻れないでしょう」。連絡は取り合っており、話し合いは続けている。「割りきれるものではない。まだまだ時間がかかると思っている」。離婚の可能性を含め今後の夫婦の関係を聞かれると「僕は今言える立場ではない。これからも支えていきたいと思っています」と答えた。

 南は昨年2月に乳がんを患い、その後も、がんと闘っている。そうした中での不倫交際発覚について「一言もありません。申し訳ないと思います。自分を制御できなかった」と反省していた。

 不倫交際発覚による大幅なイメージダウンは免れないが、来年のNHK大河ドラマ「西郷どん」やハリウッド映画「ゴジラ2」などへの出演が決まっている。「自分ができるのは、俳優として何ができるのかということ。こんなやつでも応援してやろうという人がいれば、そこに向かって歩みを進めていきたい」。最後に頭を下げて会見場を後にした。

 ◆週刊文春が報じた渡辺謙の不倫疑惑 13年8月に当時、大阪・北新地の高級クラブのホステスだった女性と知り合い、約1年後に交際を始めたと報じた。今年2月中旬、妻の南果歩が不在だった日に、渡辺が米ニューヨークで女性と手をつないでデートをしている様子を写真入りで紹介。夫婦で行きつけだった中華レストランやセントラルパークなどに行っていた。女性は約1週間、ニューヨークに滞在したとしている。

 2人は国内でもドライブや温泉旅行、城巡りなどデートを重ねた。被災地の宮城県気仙沼市にオープンさせ、南とも何度も訪れていたカフェも訪問。昨年12月に高級ブランド、ティファニーの指輪を女性にプレゼントしたという。

 ちなみに南は昨年2月に乳がんを患い、同3月に都内の病院で手術を受け、その後、投薬治療など続けていた。