玉山鉄二&佐々木希でSEX依存症の悲劇的純愛作

セックス依存症の妻を演じる佐々木希と妻を理解しようと葛藤する主人公の夫を演じる玉山鉄二

 玉山鉄二(37)と佐々木希(29)が、セックス依存症を題材にした悲劇的純愛作品に挑戦することが19日、分かった。動画配信サービスHulu(フールー)連続ドラマ「雨が降ると君は優しい」(今秋配信開始)で、人気脚本家・野島伸司氏が手掛けたオリジナル作品。心から愛し合いながらも、妻のセックス依存症という試練を与えられた新婚夫婦を中心に、心の闇を抱えた男女の愛と憎しみが交錯する群像劇を描く。

 セックス依存症は性嗜好(しこう)障害という病気の1つとされる。野島氏は構想及び執筆に、3年をかけたという。「夫婦のラブストーリーを描こうと思いました。『妻のセックス依存に対する罪悪感』『夫の理解しようとする葛藤』という、心と体の二律背反を描くことで、夫婦の愛のきずなを試す極限状態の磁場を敷きました」。

 玉山はいちずに愛する妻がセックス依存症と知り、計り知れない苦悩にさいなまれていく主人公・信夫を演じる。野島氏は「玉山君の誠実でストイックなまでに完璧主義な性格は、信夫の『理解し得ない妻の心の病に寄り添う絶望的な包容力』に哀愁を連れてきます」と起用理由を説明。一方、心の底から夫を愛しながらも、不特定多数の男に抱かれずにいられないセックス依存症の妻・彩を演じる佐々木について「純粋で美しい少女性は、彩の『罪悪感を持ちながらもどこかあどけない欠落感』に郷愁をもたらしてくれる」とした。

 主演の玉山は「恋愛モノはあまりやったことがなく、女優さんとずっと目を合わせることに気恥ずかしさもありますが、信夫として抱く感情を大事に、撮影に臨んでいます」。佐々木は不特定多数の男性と肉体関係を持つベッドシーンにも挑んだ。プライベートでは、アンジャッシュ渡部建(44)と4月に結婚。同じ新婚だが、セックス依存症の妻という難役に「すごい挑戦だな、とやりがいを感じますし、女優として新しい扉が開けている気もします」と意気込んでいる。

 ◆「雨が降ると君は優しい」(全8話) 出版社勤務の信夫(玉山)は月刊文芸誌の副編集長に就任し、多忙な日々を送る。妻の彩(佐々木)とは愛し合い、仲むつまじい夫婦生活を送っていたが、彩には秘密があった。まぶしく晴れた日に、赤いムカデになったような感覚になり、普段は着ない赤い服をまとっては、不特定多数の男と肉体関係を持った。彩はひそかにカウンセリングを受け、セックス依存症を克服しようとする。そんなある日、彩は出会い系サイトで知り合った男と会うが、男は信夫の同僚だった。