歌舞伎界のプリンス中村萬太郎が結婚10・28挙式

結婚することが分かった歌舞伎俳優の中村萬太郎

 若手歌舞伎俳優の中村萬太郎(28)が来月上旬、4歳上の一般女性と結婚することが26日、分かった。3年前に先輩俳優の紹介で知り合い、交際を続けてきた。萬太郎は日刊スポーツの取材に、妻となる女性の魅力や、今後の意気込みなどを語った。10月28日に、都内ホテルで挙式する。

 萬太郎は、立役の期待の若手で、さわやかさと力強さを併せ持ち、しっかりした口跡とよく通る声で存在感を見せている。役に特化した内容の公式ブログが表すように、とにかく真面目。これまで「自分のことで精いっぱいなので、結婚はまだまだ」と話していたが、生涯の伴侶を決めた。

 10年以上も前、先輩俳優が現代劇に出演した時、舞台監督の助手を務めていた女性Aさんと知り合った。3年前、この先輩俳優から紹介されたのが、萬太郎とAさんとの出会いで、数カ月後に交際が始まった。萬太郎は「僕のことをしっかり支えてくれる女性です。人付き合いが得意で、交友関係が広いのも魅力的。年上ですから、尻もたたいてくれます。料理も、凝ったものを作ってくれますね」。役者の妻にはぴったりの女性のようだ。

 出会った当時は歌舞伎を見たことがなかったというAさんだが、今は欠かさず舞台を見て感想を言ってくれる。萬太郎は「かっこよかったと言ってくれる時もあれば、厳しい意見を言ってくれることもある」と、頼もしい存在だとした。

 兄中村梅枝(29)が14年に結婚し、15年に長男が生まれた。近くで家族の良さを見たことも、結婚を大きく意識するきっかけになった。昨秋、プロポーズする前、父中村時蔵(62)に「そろそろ結婚したい」と報告。プロポーズ成功を再度報告すると、時蔵は「来年、ホテル押さえたから」。萬太郎は「失敗してたらどうするんですかね」と笑ったが、成功を確信していたからこその、父のサプライズだった。

 来月は東京・歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」に出演する。9日の初日を前に、良い日を選んで婚姻届を提出したいとした。萬太郎は「責任感が増しますね」と、一層の飛躍を誓った。

 ◆中村萬太郎(なかむら・まんたろう)1989年(平元)5月12日生まれ。屋号は萬屋。中村時蔵の次男、兄は中村梅枝。94年6月、歌舞伎座「道行旅路の嫁入」で、初代中村萬太郎を名乗り初舞台。12年12月、新橋演舞場「御摂(ごひいき)勧進帳」で名題昇進。「八月納涼歌舞伎」では、「刺青奇偶(いれずみちょうはん)」「修禅寺物語」に出演。血液型B。