安室奈美恵が電撃引退「長年心に思い決意」

安室奈美恵さん=2018年

 歌手安室奈美恵(40)が20日、来年9月16日をもって芸能界を引退すると発表した。この日は40歳の誕生日。今月16日にデビュー25周年という節目を迎えたことで、決意したという。沖縄出身。90年代には「アムラー」ブームを巻き起こし、ミリオンヒットを連発した希代の歌姫が、惜しまれつつステージを去る。

 デビュー25周年を迎え、ちょうど40歳になったタイミングで、安室は大きな決断を下した。午後6時50分。自身のホームページに「ファンの皆様へ」と題したメッセージをアップした。

 「私が長年心に思い、この25周年という節目の年に決意した事を書きたいと思います。『わたくし安室奈美恵は、2018年9月16日をもって引退することを決意致しましたので、この場を借りてファンの皆様にご報告させていただきます』」

 レコード会社を含め、ごく一部の関係者のみにしか知らされていなかったほど、電撃的な発表だった。

 92年9月16日、当時所属していた沖縄発のダンスアイドルグループ、スーパーモンキーズのメンバーとして「恋のキュート・ビート/ミスターU.S.A.」でデビュー。節目の25周年となった今月16、17日には、故郷沖縄で記念公演を成功させたばかりだった。安室はメッセージで「先日9月16日に無事、デビュー25周年を迎えることができました。皆さんの応援、支えがあって25周年目をスタートできた事に心から感謝しております。ありがとうございます」と、25周年への強い思いを記した。

 95年1月発売のソロシングル「TRY ME~私を信じて~」が70万枚超の大ヒット。ロングの茶髪、ミニスカ、ロングブーツといったファションに憧れる女性「アムラー」が急増する現象を巻き起こした。96年7月発売のアルバム「SWEET 19 BLUES」は300万枚超の爆発的ヒット。同年12月、日本レコード大賞を当時史上最年少の19歳で受賞しスターの階段を駆け上がった。

 97年にはTRFのSAMと結婚。出産、離婚などを経ながら、日本を代表する歌姫となった。08年のベストアルバム「BEST FICTION」で10代、20代、30代と各年代でミリオンヒットを達成。これまでに出したCD、DVDの総売り上げは3700万枚(オリコン調べ)を超え、四半世紀にわたって不動の人気を誇ってきた。

 地元で迎えた17日の記念公演では「騒げ沖縄~!」とあおりつつ、25年の歴史をたどるかのような曲順で2万6000人を沸かせた。最後は300発の花火で締め「また遊びに来てね。バイバーイ!」と安室らしく明るく手を振った。

 この日のメッセージでは40歳の“ラストイヤー”を全力で駆け抜ける決意も明かした。「引退までのこの1年 アルバムやコンサート、最後にできる限りの事を精一杯し、有意義な1年にしていきたい。そして、私らしく2018年9月16日を迎えたいと思います。皆様、安室奈美恵の最後の1年を、どうぞよろしくお願い致します」と締めくくった。