綾瀬はるかが思い描く理想の夫婦&近所付き合いとは

ドラマ「奥様は、取り扱い注意」で主演の綾瀬はるかはエプロン姿で笑顔を見せる(撮影・松本俊)

 綾瀬はるか(32)が、主婦になる。日本テレビ系主演連続ドラマ「奥様は、取り扱い注意」(水曜午後10時)が4日にスタートする。ドラマで初めて主婦を演じる。作品に込める思いを聞くと、収録を通じて、理想の家庭、理想の夫婦像などが、浮かび上がってきたことなども明かした。

 主人公、伊佐山菜美(いさやま・なみ)は、セレブ合コンで出会ったIT企業経営者の夫と高級住宅街で暮らす新米セレブ主婦。刺激的だったある過去の影響で、平凡な生活に飽きてしまい、身近な悪を成敗し、主婦の友達を救うようになっていく。「過去」は第1話で明らかになるが、夫に隠し事をしながら平静を装う菜美をもどかしく思ったという。

 綾瀬 もし本当のことを言ったら、どうなるのかな~っていうのは気になりますよね。言っちゃえばいいのにって、ちょっと思います。でも最初にうそついちゃったから、言えないよな~って(笑い)。最初にうそをついてるのが問題ですね。でも、言いたくなりそう、自分だったら! まぁ~、でも言わない方が面白いのかな。スリルな感じがあって…。(夫婦間での)隠し事は、場合によってはアリだと思う。菜美ちゃんの場合はアリですよね。言っても、旦那さんが「え?」って思わなそう。むしろ「かっこいいね」ってなりそう。隠し事がある関係も、それはそれで1つの形でいいと思います。

 広末涼子(37)本田翼(25)らが演じる主婦の友人たちとの場面が多い。脚本に描かれた女性だけの近所付き合いに、驚きや発見もたくさんあった。

 綾瀬 すぐにおうちに来て「ランチしましょ」とか、そういうことなのか~って思いました。あんまり想像したことなかったですね。子供が一緒で、お迎えに行って会って話すとかはあるのかなって思ってたんですけど、ご近所付き合いでご飯食べたり、話していて急に「夜の営みはどうなの?」みたいなところを切り込んでくる感じも、こんな話をするんだ~って、新鮮っていうか、初めて知りました。実際ってそうなのかもなって、結婚してないから分かんないんですけど(笑い)。

 主婦を演じるにあたり、結婚している友人に話を聞き、イメージを膨らませたという。理想だけでは済まされない現場の声を聞き、主婦という役に自分を近づけた。

 綾瀬 リサーチしてみると、先ほどみたいな話を全くしない集団と、そういう話がメインになる集団に分かれるよっていうのは、聞きました(笑い)。(菜美には)まだ子供がいるわけではなく、どちらかっていうと新婚夫婦なので、結婚してるんだけど、ちょっとカップルみたいな感じもあるから、主婦!! って感じはまだないです。お子さんがいる人の話ばかり聞いちゃったので、「子供同士の張り合いがあって面倒くさい」みたいな話は聞きましたけど。

 近所付き合いの現実を知り、自分なりに考えた。自分に当てはめて、想像もしてみた。

 綾瀬 いいですよね。ご近所さんで「お昼これ作ったんでどうぞ」とか。憧れもありますが、大変なのかなと思う部分もあります。いろいろ細かく、この人にはごあいさつに行かなきゃいけないとか、騒音問題とか(笑い)。(ドラマでは)すぐ仲良くなって、一緒にカルチャースクールに行ったりとかするので、引っ越した場所の隣に、どういう人が住んでるのかってことも、自分のその後の人生を変えそうだなって思いましたね(笑い)。

 実家のことも思い出したという。

 綾瀬 実家の時もあったと思うけど、町内会のことや、集まりに出席したり、いろいろあるんだなって思いました(笑い)。回覧板を回したりとかあるじゃないですか。ゴミ担当とか。一軒家だとそういうことがあるなっていうのを、あらためて思い出しました。回覧板とか、祭りの灯籠台の集金集めとか(笑い)。

 リアルな夫婦像に触れて自分の理想も膨らんだ。

 綾瀬 理想は、明るい家庭がいいですけど、菜美みたいに、方向性が面白い感じで、家の中がユーモアのある家だといいなって思います。面白い家庭に憧れはありますね。そういう人が好きってのもあるかもしれない。一緒に楽しめる人がいいですね。【杉山理紗】

 ◆「奥様は、取り扱い注意」 「SP」「CRISIS」などを手掛けた脚本家金城一紀氏のオリジナル作品。わけありの過去を抱える菜美はIT企業経営者の勇輝(西島秀俊)と結婚。近所に住む優里(広末涼子)京子(本田翼)ら人生初の友人ができ、憧れの暮らしを手に入れたが、菜美は友人たちの危機を見抜き敵に立ち向かっていく。