福田こうへい「やり続けます」復興支援ライブで熱唱

東日本大震災からの復興支援ライフ゛を行った福田こうへい

 演歌歌手福田こうへい(41)が3日、岩手・陸前高田市で、東日本大震災からの復興支援無料ライブを行った。11年3月の震災直後から避難所などで慰問ライブを実施。12年にメジャーデビューをした後も被災地を訪問し、昨年までに宮古市、山田町、大槌町などで16回行ってきた。

 震災直後は、見渡す限り、がれきの山だった陸前高田市の市街地に今年4月に完成したのが総合商業施設「アバッセたかた」。「アバッセ」は地元の方言で「一緒に行きましょう」の意味。震災で分断された人々の心が1つになり、今も仮設住宅で暮らす人たちの集う場所にしたいとの願いが込められているという。

 その駐車場の一角に作った特設ステージ。トラックを改造して作った舞台に立つと、集まった約2000人に「おらの声さ聞いてけろ!」。盛岡市出身らしく、“お国言葉”で話しかけながら、新曲「道ひとすじ」やメジャーデビュー曲「南部蝉しぐれ」など8曲を熱唱した。

 先月中旬から過労による咽頭炎などで約2週間入院。この日のライブも当初は同22日に行う予定だったが順延していた。退院したのは28日で、30日に仕事復帰したばかり。「入院中は声を出すことを医者に禁じられ、再び歌えるのかと不安でした。でも今は100%大丈夫です」。民謡で鍛えた自慢ののどを何度も響かせて、心配するファンを安心させた。

 震災から6年半が経過したが「復興はまだまだ。町並みもあまり変わっていない」と、さらなる支援の必要性を訴える。

 復興支援への意欲と歌唱への熱い思いを支えているのは「震災をへても生かされている使命感」だという。地震があった時、太平洋岸から約30キロ内陸に入った遠野市にいた。「一緒にいた友人3人が、津波を見にいくと言って出かけて被害にあった。1台の車の中から3人の遺体が見つかりました」。亡くなった友人の親からは「あなたは行かなくて良かった」と声をかけられたという。自分と同じように友人や肉親を震災で失った多くの人たちのためにも、「『もうやらなくてもいいよ』と言われるまで、このライブをやり続けます」と誓った。

 年末のNHK紅白歌合戦は昨年までに3回出場している。「自分が選んでもらい、紅白に出ることで、地元の皆さんに笑顔になってもらえるならぜひ出たい」と4度目の出場に意欲を見せた。

 ライブは大船渡市でも行い、約2000人に歌声と元気を届けた。