人間国宝で歌舞伎俳優尾上菊五郎(75)は毎年、東京・国立劇場の初春歌舞伎公演で1年の幕を開ける。
正月らしく明るくて、分かりやすくて、楽しい芝居を、と芝居を作っているが、恒例の楽しみは流行語や時事ネタを織り込んだ、遊び心あふれる演出だ。年明けすぐの公演のため、前年の話題を取り入れている。昨年はラグビーの五郎丸歩選手の五郎丸ポーズが登場し、今年はピコ太郎。片岡亀蔵がピコ太郎に扮(ふん)し、クオリティーが高すぎて、一瞬本人かと思ったほどだった。そして、公演終盤には本当にピコ太郎本人が登場してしまった。
来年の公演について、会見で菊五郎は「『このハゲーッ! ちーがーうーだーろー!』というのはある」と話したが、「はやりがないんだよな」とぽつり。今年の流行語はどれも小粒だということだ。正月公演に似合うポジティブな言葉や出来事がいいとすれば、なお一層ないのかもしれない。
「このハゲーッ! ちーがーうーだーろー!」をどんなふうに取り入れるのか、楽しみにしている。