目をそらさないリーアム・ニーソン 誠実さあふれる

リーアム・ニーソン(2004年7月2日撮影)

 米映画「96時間」などで知られる英俳優リーアム・ニーソン(65)の手は意外なほど柔らかかった。

 新作「トレイン・ミッション」の公開に合わせて来日したニーソンにインタビューする機会があった。13年ぶりの来日。取材開始予定時間は午前11時22分と、文字通り分刻みに仕切られた。

 20分ちょうどに前の取材が終了。ほぼオンタイムで差し出された手の大きさと握ったときの包み込むような柔らかさを体感したわけだ。9年前の「96時間」から、アクション俳優のイメージが強いが、振り返ってみれば「スター・ウォーズ ファントム・メナス」の孤高の士や、アカデミー主演男優賞賞候補となった「シンドラーのリスト」の好演…この人の柔軟で幅広い演技を手の柔らかさとともに思い出した。

 質問している間は決してこちらから目をそらさない。日本語は分からないはずなのに…。ついつい通訳さんの方を向いて質問すると、通訳さんからさりげなくニーソンを見るようにうながされた。

 当然ながら、ニーソンが答える間はじっとその目を見なければいけない。不思議なもので、こうすると、彼の言わんとすることがつたない語学力でもおおむね理解することができた。もちろんボイスレコーダーは回しているのだが、英語で聞きながらメモを取る手を動かすと、ニーソンの話しぶりにも熱がこもり、自然と内容が膨らんでいく気がした。

 アクション撮影を心底楽しみ、実は高いところが苦手で、米国の乱射事件に心を痛め、銃規制運動には熱心…率直に心の内を明かしてくれた。

 ルール通りに取材はオンタイムで切り上げたが、最後に再び柔らかい手を握りながら、この人の律義さ誠実さを実感した。