渋谷すばる、関ジャニ脱退後「海外で音楽学びたい」

笑顔を見せながら、関ジャニ∞への思いを語った渋谷すばる(撮影・足立雅史)

 関ジャニ∞渋谷すばる(36)がグループから脱退し、今年12月31日をもってジャニーズ事務所から退所することを15日、発表した。海外を拠点に音楽の勉強に専念するため。都内で会見を開き“男の決断”の背中を押された。ジャニーズのグループが、メンバー脱退の際に他のメンバー同席の上で会見を行うのは初。7月15日からの5大ドームツアーには参加せず、同日から実質脱退となり、関ジャニ∞は6人体制となる。

 スーツ姿で登場した渋谷は、数回まばたきをしてマイクを持った。200人以上の報道陣を前に「このたび、ジャニーズ事務所を辞めさせていただく決断をしました」としっかり前を見て、話し出した。

 「36歳という年齢を迎え人生残り半分と考えた時、今まではジャニーズ事務所、関ジャニ∞に守られ、支えられ、時に甘えさせてもいただきましたが、この先は全て自分の責任下で、今後の人生を音楽でまっとうすべく、海外で音楽を学び、自分の音楽を深く追求していきたいと思いました」

 決意を伝えると、メンバーや関係者、ファンに謝罪し、頭を下げた。

 脱退、退所を決断したのは今年1月という。2月15日に事務所に申し入れ、メンバーにも伝えられた。村上信五(36)が「最初聞いた時は『何でや』『嫌や』でした」と振り返るように、その後メンバーはそれぞれ渋谷を残留させようと説得。7人全員でも2回集まったという。それでも渋谷の意思は固く、今月10日、6人が決断を受け入れ、脱退が決まった。村上は「(渋谷の)目に曇りがなかった。いち男としての決断。尊重しない以外にない」と説明した。

 渋谷は96年、15歳でジャニーズ事務所入り。歌唱力を買われ、関ジャニ∞ではメインボーカルとして活躍。15年2月に両A面シングル「記憶/ココロオドレバ」で関ジャニ∞初のソロデビューも果たした。15、16年とソロツアーも開催。特に音楽活動が活発なメンバーだった。

 脱退後は、海外で音楽を学ぶ予定という。「これから学校とかも探していこうと思います。英語も習得したいですし、英語圏の国と思っています」。芸能界引退はしない。関ジャニ∞やソロで作詞・作曲を多数手掛けており「今後はまた一から音楽を勉強する中で、自分から出てきたものを形にしたい。今は分かりませんが、そういうの(CD制作など)もいずれはしていければ」と話した。

 来年元日から、21年過ごしたジャニーズ事務所から離れる。「メンバーには感謝しかないです。ジャニーズと関ジャニ∞で活動させていただけたのは一生の誇りです。感謝と誇りを常に胸において生きていきたい」。1人の男として、裸一貫、荒波に飛び出す。【横山慧】