岡田准一「クラクラして」木村大作監督が殺陣を絶賛

左から木村大作監督、麻生久美子、西島秀俊、岡田准一、黒木華、池松壮亮(撮影・杉山理紗)

V6岡田准一(37)が27日、都内で行われた主演映画「散り椿」(9月28日公開)完成報告会見で、木村大作監督(79)から殺陣は三船敏郎さん、高倉健さん、勝新太郎さん、仲代達矢を上回ると絶賛された。

岡田は劇中で、藩の不正を訴えたが認められず扇野藩を出た瓜生新兵衛を演じた。撮影は17年5月15日にクランクインし、同7月5日にクランクアップした。殺陣は撮影前のけいこの際、木村監督の前で自ら実演しともに話し合って作り上げた。岡田は「大作さんが『見たことがないものがいい』と言い2、3カ月前から作っては壊し、していましたね」と振り返った。

岡田の発言を受け、木村監督は「(都内の)東宝スタジオの空いてるところで、けいこした。ある1点に向かってくる殺陣を見たいと言うと、岡田さんは自分で見せられる。殺陣師は年寄りなので口だけ…岡田さんは出来る。『散り椿』の殺陣は全部、岡田さんにつけていただいた」と、殺陣は岡田が作り上げたものだと明かした。その上で「三船敏郎、高倉健、勝新太郎、仲代達矢をスピードで上回るね。殺陣は切った後の形が美しくないと」と絶賛。岡田は「すごい人たちの名前が出てきたので、クラクラしてしょうがない」と照れ笑いを浮かべた。

岡田演じる新兵衛の親友ながら因縁がある榊原采女を演じた西島秀俊(47)が、岡田と殺陣のシーンを演じた。木村監督が「(岡田の殺陣は)西島さんに対応していただいた。1カットで撮った」と振り返ると、西島は「よけきれないところは切られるギリギリの殺陣。岡田君が1番ひどいのは3カ月、準備した殺陣を当日に変えたこと。前日に言ってくれてもいいよね」と苦笑いした。岡田は「ヒリヒリしましたね」と苦笑した。

映画は、カナダで開催中のモントリオール世界映画祭コンペティション部門へ出品され、オープニング上映も行われた。岡田は「大作さんに言ったら『俺は行かねぇぞ。タバコ吸えないから』と言った。僕は行って欲しい。大作さんの美しさ、人生を世界の方に感じて欲しい」と木村監督の映画祭参加を熱望した。【村上幸将】