エレカシ宮本ソロで紅白出場内定、昨年バンドで出場

17年12月、初の紅白歌合戦で熱唱するエレファントカシマシの宮本浩次

エレファントカシマシ宮本浩次(52)が大みそかのNHK紅白歌合戦にソロで初出場することが11日、確実となった。エレカシは昨年、念願の初出場を果たした。宮本はこれまでバンド活動に集中していたが、今年は他アーティストとコラボレーションするなど、ボーカリストとして新境地を開拓したことなどが評価された。2年連続でグループ、ソロと異なる形で初出場が内定したのは異例だ。

エレファントカシマシは昨年デビュー30周年だったが、今年6月に新作アルバムをリリース。アルバムを引っ提げた公演を行い、多くの音楽フェスにも参加した。精力的にバンド活動を続ける一方、宮本は他アーティストとのコラボにも取り組んだ。

椎名林檎(39)とタッグを組んだ配信限定シングル「獣ゆく細道」(先月2日配信開始)は、椎名の作詞・作曲。有働由美子アナ(49)が先月1日からメインキャスターを務めている日本テレビ系「news zero」のテーマソングにもなり、話題を呼んだ。先日、テレビ朝日系「ミュージックステーション」で椎名と同曲を披露。宮本のパワフルなパフォーマンスが話題となり、iTunesミュージックビデオランキング1位を獲得。SNSの検索ワードで宮本がトレンド1位になった。

今月28日には、東京スカパラダイスオーケストラにゲストボーカルとして参加した「明日以外すべて燃やせ feat.宮本浩次」が発表される。これまで、宮本はエレカシの作詞・作曲のほとんどを手掛けており、バンド活動に集中しており、コラボ楽曲を発表したことはなかった。50代に入ったこと、紅白初出場を含め、昨年のデビュー30周年を成功させたこともあって、今年はソロ歌手としても新たなステージへ足を踏み入れたようだ。

エレカシは、70万枚以上を売り上げた97年の代表曲「今宵の月のように」を昨年の紅白で披露した。あらためてその圧倒的な歌唱力と迫力あるパフォーマンスが注目された。NHK関係者は「昨年の魂がこもったエレカシのステージも素晴らしかったですが、今年は宮本さんのボーカリストとしての新たな魅力を開花させた」と高く評価している。紅白では、椎名とコラボ曲「獣ゆく細道」を披露することになりそうだ。椎名は昨年の紅白でウルフルズのトータス松本(51)とタッグを組んだ「目抜き通り」を披露している。

◆宮本浩次(みやもと・ひろじ)1966年(昭41)6月12日、東京都生まれ。小学2~5年生まで東京放送児童合唱団(NHK東京児童合唱団)に所属。76年NHK「みんなのうた」8~9月度「はじめての僕デス」をソロで担当し、レコードが10万枚を売り上げるヒットに。88年ボーカルを務めるエレファントカシマシがデビュー。12年に急性感音難聴と外リンパ瘻(ろう)と診断され、エレカシは1年間活動休止した。