キムタク初刑事役も「セカンド待ちたい」再挑戦意欲

木村拓哉(右)が素の状態を見たと打ち明け、照れながら言い訳する長沢まさみ(撮影・林敏行)

木村拓哉(46)が20日、都内で行われた主演映画「マスカレード・ホテル」(来年1月18日公開、鈴木雅之監督)の完成報告会見に出席した。刑事役に初挑戦し、早くも“続編”に意欲を示した。初共演の長沢まさみ(31)と息のあったところを見せる一幕も。ソロ俳優としての幅をさらに広げている。

会見は、映画のロケ地でもある東京・ロイヤルパークホテルで行われた。木村は黒のスーツとネクタイ姿で登場。これまでドラマや映画で数々の役を演じてきた木村だが、刑事役は初挑戦だ。「他の職業は割といろんな方面やらせていただいたのですが、ようやく初めて刑事の役のバトンがまわってきたなと思いました」とオファーを受けた当時の心境を振り返った。

ただ、ホテルの潜入捜査のため、撮影2日目からはホテルマンの格好になった。「モチベーションは警察官なんですけど、容姿も所作もホテルマン。異色なバトンがまわってきたなと思いました」と笑った。

昨年4月公開の「無限の住人」、今年8月の「検察側の罪人」に続いて、3年連続の主演映画が公開される。「マスカレード・ホテル」は、東野圭吾氏の小説を原作としたミステリー。長沢はじめ小日向文世(64)高嶋政宏(53)前田敦子(27)勝地涼(32)らが出演する新春の注目作。ソロの俳優として活躍の場を広げる木村にとって、新たな代表作になる可能性もある。

初共演の長沢の印象については「長沢さんが出演していた作品も拝見していましたし、自分の役をしっかりと全うされている方だと思っていました。実際ご一緒して、一切逃げないし、全力だし、やっぱりこの人って一生懸命な人だというのがクリアになってよかったです」と話した。「大変だったというエピソードよりは、セッションを楽しんでいた感じ」と振り返った。

プレッシャーのかかる大作で異色の役柄に挑戦した。それでも、満足する様子はない。「(刑事)オリジナルの状態での捜査の瞬間は1日もなかったんです。いわゆる刑事の動きがあまりなかったので、『セカンド』を待ちたいと思います」と早くも続編に意欲を見せた。ソロの俳優として、さらなる挑戦、さらなる進化を続ける。【横山慧】

◆「マスカレード・ホテル」 東野圭吾の同名小説が原作。08年から月刊誌「少年すばる」に掲載され、11年に単行本として発刊。シリーズ累計310万部を突破した「マスカレード」シリーズの第1作。都内で起こった3件の殺人事件には不可解な数字の羅列が残されており、予告連続殺人として捜査が始まる。ホテルマンに扮(ふん)した新田浩介(木村)が犯人を追うが事件は急展開を見せる。