赤木春恵さん長女「すてきな作品に恵まれた大往生」

通夜が行われた赤木春恵さんの祭壇にはたくさんの思い出の品が飾られた(撮影・小沢裕)

先月29日に心不全で亡くなった女優赤木春恵さん(本名・小田章子=おだ・あやこ、享年94)の通夜が3日、東京・築地本願寺和田堀廟所で営まれ、長女野杁(のいり)泉さん(61)、孫で俳優の俊希(29)が囲み取材に応じた。

泉さんは「たくさんの方が来てくださって、心温まる言葉たくさんいただき感謝しています。本当によく頑張ったと思います。すてきな作品に恵まれて、大往生だったと思います」と話した。

俊希は「祖母は優しい人でした」と切り出し、「役とは180度違って、怒っている姿を1度も見たことがありません。ひたすらやさしい人でした。日常しか目に焼き付いていません」と振り返った。亡くなる前の1カ月、病院に通った。「あせらず、くじけないようにといってもらいました」と明かした。「亡くなる前日までいつもと変わりませんでした。すごく偉大な背中を見て育ったので、その背中を追いかけていこうと思います」と決意を口にした。

また、泉さんは俊希が俳優に進もうとした際、「家族全員が反対でしたが、母だけは反対しなかったんです」と明かした。そんな赤木さんは、俊希のことを気にかけていた。「耳が遠くなってから声が大きくなって、いつも寝る前に祈ってるのですが、それが俊希の行く末でした。入院してからもそれは続いていたようで、看護婦さんも聞いていました。天国から背中を押してくれると思います」と話していた。