竹内力、地上波でMC初挑戦“老人バラエティー”

友を思い、信念を曲げずに今もなお突き進む竹内力(撮影・横山健太)

映画「ミナミの帝王」で知られる、こわもて俳優の竹内力(54)が、フジテレビ系バラエティー「Drリキが行く!」(29日深夜1時15分放送)でMCに初挑戦する。坂上忍、梅沢富美男と、異色MCを生んできた同局が、竹内を起用して作るのは“老人バラエティー”。

CS放送で冠バラエティーを持ったことのある竹内だが、地上波で司会進行するのは初体験。竹内が企画、立案して局側に提案した。「映画やビデオじゃ主演だけど、テレビのドラマじゃ主演がない。なら、バラエティーで、少子高齢化の中、お年寄りのためになって、日本のおかしい部分を正していきたい。俺も、そういう年代になったってことかな」。

きっかけは2年前に83歳で亡くなった父親。大分県の実家に帰り2晩、遺体に付き添った。「横に寝ながらいろいろ考えた。おやじとおふくろがセックスしなきゃ、俺は生まれてない。楽しい人生だったのか。子供を3人育てるのに必死に働くのを見てきた。迷惑はかけてないけど、大した親孝行もしていない」と振り返る。

番組ではお年寄りと一緒にごみ拾いをし、老人用TENGAなど性の問題も取り上げる。「ゴミを拾いながら年寄りと話して、ストレッチとウオーキング。足腰の鍛錬にもなる。楽しくて元気をもらえる番組にして、見た若いヤツが年寄りのことを少しでも考えてくれれば」。

今年は同年代の俳優仲間や親友の死もあった。収録は東京・六本木のド派手なショークラブを借り切り、ゲストははるな愛、おのののから。「俺も、いつ死ぬか分からない。人生は、はかない。生きているうちに楽しまないと」と話している。

◆竹内力(たけうち・りき)1964年(昭39)1月4日、大分県生まれ。高校卒業後、銀行勤務を経て俳優を目指して上京。86年、同日公開の映画「彼のオ-トバイ、彼女の島」「キャバレー」で俳優デビュー。映画、ビデオの「難波金融伝・ミナミの帝王」シリーズは、92年から07年にかけて60本制作された。15年シングル「桜のように」で演歌歌手デビュー。180センチ、85キロ。血液型A。

◆俳優のMC 坂上忍(51)がフジテレビ系「バイキング」「直撃!シンソウ坂上」「坂上どうぶつ王国」や、TBS系「坂上&指原のつぶれない店」「1番だけが知っている」を担当し、むしろMCが本業になっている。ほかには船越英一郎(58)がNHK「ごごナマ」、谷原章介(46)がNHK「うたコン」、梅沢富美男(68)がフジテレビ系「梅沢富美男のズバッと聞きます」、佐藤二朗(49)がフジテレビ系「超逆境クイズバトル!!99人の壁」などのMCを務めている。また、ベテラン西田敏行(71)も「探偵!ナイトスクープ」のMCを務める。