岩田剛典 裕次郎さん夢見て/日刊スポーツ映画大賞

石原裕次郎新人賞を受賞した岩田剛典は、はじける笑顔を見せる(撮影・浅見桂子)

<日刊スポーツ映画大賞授賞式:石原裕次郎新人賞・岩田剛典「パーフェクトワールド 君といる奇跡」「去年の冬、きみと別れ」「Vision」>◇28日◇ホテルニューオータニ

石原裕次郎新人賞を受賞した岩田剛典(29)は、緊張感たっぷりにステージに上がると、サプライズが待っていた。花束贈呈で登場したのは、役者とパフォーマーの両立に悩んだとき、相談相手だったEXILEのAKIRA(37)。

「えっ!? ビックリした~」。思わず顔をほころばせるとガッチリ握手。「EXILEのスケジュールには『紅白のリハーサル』って入っていたので…。してやられました。同じ壇上で祝っていただいて、こんなにうれしいことはないです」。AKIRAも「岩ちゃんは、グループとして越えられなかった壁をいつも突破して、その裏には役者に対してのひたむきな姿勢があります。自分のようにうれしい」とたたえた。

裕次郎さんとは、偶然にも慶応高-慶大法学部政治学科と同じ道を歩んでいる。石原まき子会長は「裕次郎さんの後輩ということでとても親しみを感じます。これからは若い皆さんの時代。たくさんいい映画をお撮りになってください」。昨年受賞の竹内涼真(25)とは、13年にミニドラマ「車家の人々」で共演。「兄弟役でした。そういう涼真くんから盾を渡してもらったのも、うれしかった。本当に今日は特別な1日になりました」。

役者を始めた当初は、ダンス&ボーカルグループ出身で、色眼鏡で見られることも多かったという。「今回をきっかけに、映画界でも頑張りたいんだと思ってもらえたらうれしい。裕次郎さんは昭和の大スター。時代を代表する存在にいつかなれることを夢見て、目の前のことを頑張っていきたい」と強い決意をにじませた。【大友陽平】