桂ざこば「ごっついことやる」脳梗塞から復活へ抱負

年明け恒例の「新春吉例 米朝一門会」が2日、大阪・サンケイホールブリーゼで行われ、脳梗塞からの完全復活を目指す完全復活を目指す落語家桂ざこば(71)が元気に新年の抱負を語った。

15年3月に亡くなった桂米朝さん(享年89)が72年にスタートさせた一門会には、米朝事務所代表取締役社長の桂米団治(60)やざこば、桂南光(67)らがそろい、新年のあいさつで幕を開けた。

米団治から年男と紹介を受けたざこばは、17年5月に脳梗塞を患った。リハビリに励んだ昨年を「あんまり良い1年やなかった」と振り返り「今年はガンガンガンガン、頑張ったろということで、ごっつい頑張っております」と元気ぶりをアピールし、客席から大きな拍手を浴びた。

新年の抱負には「今年は『えげつないやつ』があるんでそれを目標に、ガーンとやります! 皆さん、その時はまた遊びに来て下さい」と呼びかけた。隣に座る南光から「すみません、何があるんですか?」と「えげつないやつ」の詳細を聞かれると「それはまあ…言わない」と笑わせ「ごっついことをやります。本年も米朝一門をよろしくお願いします」と締めた。

新年のあいさつでは事務所グッズをしっかり宣伝していた南光は、中トリで古典「佐野山」を披露した。マクラでは演目にちなんだ相撲界の八百長をネタに話を展開した。「我々、お笑いの世界にも(八百長は)ありますよ」と切り出し、テレビのネタ番組で指示に従って笑いを生み出す「笑い屋さん」の存在を告白した。自身も出演経験のある大人気長寿番組「笑点」にも話を広げ、大喜利の収録が台本通りに進んでいると説明した。「普通に問題を出して皆さん全員、手を挙げますか?(林家)木久扇師匠なんかできる訳ないでしょ」と笑いを誘い「だから、八百長なんかどこの世界にもあるわけ」と会場を温めた。

この日は南光の他、桂優々、桂ひろば、桂吉弥、桂米二、桂文之助が出演した。ざこばは3日の同一門会で1席を披露する予定で、米団治は4日に同所で、全国30カ所以上を回る還暦とはなし家生活40周年を記念した独演会をスタートさせる。