紅白で注目 黒羽麻璃央が語った刀剣男士の魅力

ミュージカル「刀剣乱舞」で三日月宗近を演じる黒羽麻璃央

人気の2・5次元ミュージカル「刀剣乱舞」シリーズに出演する男性グループ「刀剣男士」が、大みそかのNHK紅白歌合戦に出演し、注目を集めた。「刀剣乱舞」は海外でも上演され、国内外でファンを獲得している。「刀剣男士」の三日月宗近役の俳優黒羽麻璃央(25)がこのほど取材に応じ、ミュージカル「刀剣乱舞」の魅力を語った。

ミュージカル「刀剣乱舞」は人気ゲームが原案で、歴史上の名だたる刀剣が戦士の姿になった「刀剣男士」が活躍する。

紅白で企画コーナー「世界で人気のジャパンカルチャー」に出演。演歌歌手山内恵介(35)ともコラボした。黒羽は「出演後、携帯電話に見たこともない数の連絡が来ました。『刀剣乱舞』が世に浸透しつつあることを実感しました」と、大きな反響に驚いている。

15年に初演。昨年、一気に飛躍した。7月にパリ公演を行い、クール・ジャパン作品として注目された。9月に東京ドームで行われた巨人-ヤクルト戦でコラボナイターが開催され、「刀剣男士」が始球式を行った。昨年暮れの全国公演は、日本武道館や幕張メッセなど5カ所で約12万人を動員する人気ぶりだった。

本作について「刀を持って歌って踊ること自体、日常生活にはない意外性。そして、能を取り入れたり、歴史的なストーリー性があるミュージカルと、ペンライトを振ってライブを見られる現代的なパートのギャップが魅力なのでは」。海外でも注目された要因を「刀は美術的側面もあり、日本文化に触れることにもなるからでは」と、それぞれ分析している。

世界観を壊さないため、ルールが徹底している。「刀剣男士」は「人」ではなく「振り」と数える。扮装(ふんそう)して公の場に出る時は、それぞれキャラクターとして生きていることが大前提。「僕の場合は、平安貴族のような優雅さがにじみ出るように、ゆっくりセリフを言います。気に入っているセリフは『よきかな、よきかな』。現代語を使うと違和感が出てしまう。結構、厳しいんです」。さらに「美しさを大事にしたいので、毎日パックをしてお手入れして、体形維持にも気をつけています。24時間気が抜けないですね」と、苦労も明かした。

20日から全国4カ所で人気作を再演する。「今後、大規模なツアーができたら」と夢を膨らませている。【近藤由美子】

◆黒羽麻璃央(くろば・まりお)本名同じ。1993年(平5)7月6日、宮城県生まれ。10年「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」準グランプリ。12~14年ミュージカル「テニスの王子様2nd」に出演。連続ドラマはTBS系「監獄のお姫さま」、日本テレビ系「プリティが多すぎる」などに出演。「麻璃央」は料理人だった父親が有名シェフの名前にちなんだ。180センチ。血液型AB。

◆ミュージカル「刀剣乱舞」 人気ゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」が原案のミュージカル作品シリーズ。略称は「刀ミュ(とうみゅ)」。15年から上演。ミュージカルは2部構成。1部は歴史ドラマの中に、名だたる刀剣が戦士の姿になった刀剣男士たちの物語をミュージカルで表現し、2部は刀剣男士が華麗なライブパフォーマンスを行う。海外公演はパリ以外に、中国の上海、広州、珠海でも開催。紅白には「刀剣男士」19振り(=19人)が出演した。