桑田佳祐&ユーミン貫禄 平成最後の紅白で原点回帰

「第69回NHK紅白歌合戦」熱唱するサザンオールスターズ桑田佳祐(右)は松任谷由実のキスを受ける(2018年12月31日撮影)

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

NHK紅白歌合戦で、サザンオールスターズ桑田佳祐(62)や松任谷由実(64)のデビュー当時の楽曲を大事に歌い続ける姿勢が、とても印象に残っている。

紅白で究極の大トリを務めたサザンは、平成最後の紅白を締めくくる楽曲にデビュー曲の78年「勝手にシンドバッド」を選んだ。昨年6月のデビュー40周年キックオフ公演や同8月の野外フェスでも、ラストソングに「勝手に-」を選曲している。

桑田は先日、パーソナリティーを務めるラジオ番組で、紅白で『勝手に-』を歌った感想を「デビューして『ララララララ~』って歌ってたら、まだ歌ってた。幸せですよね。今も『ララララララ~』が歌えるのは」としみじみと語った。今も第一線を走り続ける喜びをにじませていた。

ユーミンは紅白で1曲目に、73年初アルバム「ひこうき雲」の収録曲「ひこうき雲」を選んだ。

「勝手に-」も「ひこうき雲」も、それぞれ最も売れた楽曲ではない。数多くのヒット曲を生み出してもなお、原点を大切にしている。謙虚な姿勢に、国民的アーティストの貫禄すら感じた。