松本穂香が今秋公開長編映画「おいしい家族」初主演

映画「おいしい家族」に出演する松本穂香

女優松本穂香(21)が今秋公開の映画「おいしい家族」(ふくだももこ監督)で、長編映画初主演を果たすことが22日、分かった。

松本は同じ所属事務所の有村架純が主演した17年のNHK「ひよっこ」で有村の会社の同僚を演じ、メガネ姿がかわいいと話題をよんで一気にブレーク。最近は神木隆之介と一緒に出演するauのCM(意識高すぎ!高杉くん)でも人気。これまでドラマの主演経験はあるが映画の主演は17年の短編映画「狂い華」以外はなかった。

作品は亡くなった母のように生活する父(板尾創路)とそのパートナーの男性(浜野謙太)に翻弄(ほんろう)されつつも家族のあり方を探る女性を描く。

松本は主演のオファーを受けた際、「経験もほとんどない私が主演で大丈夫? と撮影前は不安な気持ちがありましたが、監督やスタッフさんと話し、作品と向き合ううちに、みんなでいい物を作ろうという気持ちに変わっていました」と語った。脚本を読み「この世界に自分が行けるんだ、この役を演じられるんだ、とワクワク、ソワソワしました」と緊張した様子も明かした。「この映画に関わった全ての人の愛がつまっている映画。皆さんにも自分が思う愛と重ね合わせて見てほしい」とPRした。

谷戸豊プロデューサーは「主人公の感情を豊かな表情と目で表現できる力を持っている」と起用理由を説明した。朝ドラなどで注目していたという。板尾は「みんなに味わってほしいと思えるおいしい映画」。さらに「劇中の料理を食べたくなる経済効果も生んでいる」とコメント。浜野も脚本を読み「愛は形ではなく感じればいいのだと思った」とし、作品を「若い面々のパワーがはじけている」とPRした。

◆松本穂香(まつもと・ほのか)1997年(平9)2月5日、大阪生まれ。15年1月公開の短編映画「MY NAME」で女優デビュー。映画は同年3月「風に立つライオン」、16年「青空エール」など。ドラマは17年NHK「ひよっこ」、18年TBS系「この世界の片隅に」と現在放送中のフジテレビ系「JOKER×FACE」で主演。趣味はお菓子作り。

◆「おいしい家族」 主人公の橙花(とうか)は東京で働くキャリアウーマン。母の三回忌で、ある離島の実家に帰ると、なぜか父が母の服を着て生活していることに驚く。その父は橙花に「この人と家族になる」とお調子者の居候の男性を紹介。状況をのみこめない橙花と、人の個性を受け入れるおおらかな島の住人たちをハートフルに描いた作品。橙花も次第に、それぞれの個性を受け入れ、自分らしく生きることの大切さを知る。