内田也哉子の思い 裕也&希林さん知られざる関係

お別れの会「内田裕也 Rock’n Roll葬」の祭壇に飾られた内田裕也さんの遺影(撮影・滝沢徹郎)

先月17日に肺炎で死去した内田裕也さん(享年79)のお別れの会「内田裕也 Rock’n Roll葬」が3日、東京・青山葬儀所で営まれ、関係者950人、一般ファン750人が参列。喪主を務めた長女のエッセイスト内田也哉子(43)が参列者に謝辞を述べ、昨年9月に亡くなった、母樹木希林さん(享年75)と内田さんとの知られざる関係に触れながら、最後は、愛情あふれる言葉で天国へ送り出した。

1人娘の也哉子は、淡々と父への思いを口にした。昨年9月に亡くなった、母である希林さんと内田さんは、73年に結婚後、40年以上別居婚を続けてきた。也哉子も内田さんと過ごしたのは、43年のうち数週間にも満たなかったという。

也哉子 私は正直、父をあまりよく知りません。「わかり得ない」という言葉の方が正確。生前、母が口にしたように「世の中の矛盾を全て表しているのが内田裕也」ということが根本にあるように思います。

内田さんの最期に付き添ったが「父が息を引き取り、冷たくなり、ひつぎに入れられ、熱い炎で焼かれ、ひからびた骨と化してもなお、私の心は、涙でにじむことさえ戸惑っていた」という。

そんな父と娘の関係でありながら、お別れの会では、父の生前の様子をまとめたビデオを見て目を潤ませた。会場には、座りきれないほど多くの関係者が駆けつけた。その光景を目に焼き付け、自問自答した。

也哉子 私が父から教わったことは何だったのか。それは多分、大げさに言えば、生きとし生けるものへの畏敬の念かもしれない。彼は破天荒で、時に手に負えない人だったけど、ズルいヤツではなかった。地位も名誉もないけれど、どんな嵐の中でも駆けつけてくれる友だけはいる。「これ以上、生きる上で何を望むんだ」と聞こえてきます。

希林さんは生前、内田さんに対して「こんな自分に捕まっちゃったばかりに…」と思いを抱いていたことを明らかにした。入れ替わる父の恋人にさえ感謝する母の姿は、也哉子も「嫌いでした」というが、希林さんは本気だったという。

也哉子 母がそのあり方を自由意思で選び、父も1人の女性にとらわれず、心身共に自由な独立を選んだ。今更ですが、このある種のカオスを、私は受け入れることにしました。2人の遺伝子は次の時代へと流転していく。この自然の摂理に包まれたカオスも、なかなか面白いものです。

長年にわたる複雑な思いやわだかまりを、胸にしまった。最後は、父の遺影と向き合って送り出した。

「Fuckin’ Yuya Uchida,don’t rest in peace(安らかに眠るな)just Rock’n Roll!!」【大友陽平】