板尾創路「おもろいヤツ参加してほしい」関西演劇祭

関西演劇祭の発表会見に出席した(左から)映画監督の行定勲氏、西田シャトナー氏、板尾創路、よしもとアクターズ代表取締役社長の片岡秀介氏(撮影・村上久美子)

吉本興業グループが、関西演劇界を活性化させようと「関西演劇祭2019 お前ら、芝居たろか!」(9月21~29日、クールジャパンパーク大阪・SSホール)を手がけることになり、20日、同ホールで制作発表が行われた。

関西ではかつて「劇団そとばこまち」「劇団☆新感線」「南河内万歳一座」「惑星ピスタチオ」など、多くの劇団が、各地の小劇場をにぎわせていた。近年、劇場の閉館も相次ぎ、その熱気が埋もれている。

演劇祭のフェスティバル・ディレクターを務めるタレントで俳優、板尾創路(55)は「関西にウジャウジャいる集団に、とにかく表へ出てきてほしい。こっちがスプレーを、いいスプレーをまきますんで」と、呼びかけた。

参加への応募締め切りは6月16日まで。選考を経て、10劇団が期間中に、同劇場で演劇を上演する。各公演の終演後には、作品をもとに語り合う「ティーチイン」も予定している。

板尾は「関西弁で言うアホなヤツ、おもろいヤツ、0を1にするようなヤツに参加してほしい」と、埋もれたダイヤの原石を発掘し、その才能開花に力を貸したいという。

スペシャルサポーター(審査員)として、「惑星ピスタチオ」の劇作家で演出家の西田シャトナー氏(53)、舞台演出も手がける映画監督の行定勲氏(50)が就き、この日の会見にも同席した。

行定氏は「僕は九州の出身で東京に暮らしていますが、関西へのあこがれがある。とくに関西弁には、人と人のはざまを埋める優しさがある。関西の劇団はパワフル、エネルギッシュ」と期待感を口にした。

関西の小劇場から巣立った西田氏は「日の当たる可能性を信じてない集団、人にこそ、ダイヤの原石がいる。日が当たる可能性を信じられずに、薄暗がりにいるような人たちの芝居が見たい」と話していた。