吉田裕「すんのか~い」首相官邸でまさかのネタ披露

吉本興業の西川きよし(72)、すっちー(47)、NMB48吉田朱里(22)らが6日、東京・永田町の首相官邸を表敬訪問した。

28、29日に大阪で開催される「G20サミット」の交通規制の周知に吉本が協力したことがきっかけ。4月に首相が大阪・なんばグランド花月の吉本新喜劇にサプライズ出演した際に、すっちーの「今度、ウチ行ってもよろしい?」とのお願いに、首相が「ぜひ、どうぞ」と応じたことから実現した。

吉本芸人たちが、官邸のラウンジのソファに座って首相を待っていると、安倍首相のそっくりさん芸人の佐竹正史(34)が登場。立ち上がった芸人たちに「まあ、お座りください」と声を掛けて「本日は吉本新喜劇で活躍する方々が来てくれて、私としても喜ばしい」とあいさつ。そこへ本物の安倍首相が現れ、佐竹が調子に乗って握手をしようとしたところで「逆や!」と仲間の芸人たちに突っ込まれた。

86年から04年まで参議院議員を務めた西川は「佐竹君に乗せられました。みんな緊張しております。私は(国会に)18年、お世話になりました」。池乃めだか(75)は「吉本新喜劇から来た1メートル48センチ、いや47センチかも」とボケながら自己紹介。すっちーは「いいよって行ってくれたから、来ちゃいました」と、大阪のおばちゃんキャラらしく、自分の顔の描かれた包み紙の飴ちゃんを首相にプレゼントした。

昨年12月の「山口県出身・長州友の会」以来の首相との対面となった佐竹は「吉本興業で、総理のまねをしています」。安倍首相は「複雑ですね。こんな感じかなって。残念ながら、声の感じとか語尾が似てますね」と笑った。吉本新喜劇に出演した時を振り返って「緊張しました。でも、大阪のお客さんに笑っていただいた。みんなで協調して、日本なら、大阪ならではのG20サミットにしたいので、交通規制にご協力のほどをお願いします」と話した。

西川が「G20の時は車に乗らず、電車に乗るように呼び掛けます」。すっちーが「そう言って、きよし師匠だけ車かも」と突っ込むと、西川は「やっさんがいたら、飛行機か競艇(ボート)で行くと思うけどな」と、96年に亡くなった、かつての漫才の相棒で破天荒で知られた横山やすしさん(享年51)の名前を挙げて笑わせた。

安倍首相は「フェイスブックに吉本新喜劇に出たことを乗せたら、EUのドナルド・トゥスク(常任)議長から『あの派手な男は誰だ』と言われました。めだかさんは“世界のめだか”さんですよ」と赤と黄色のど派手衣装のめだかをいじって笑った。そして「G20と、25年の万博がある大阪は面白い、おもろいで、よろしくお願いします」と、民間レベルの笑いでの協力を要請した。

すっちーが「交通規制は、きっちり協力させてもらいます」と言うと、ここで吉本新喜劇の吉田裕(40)が「大阪は大変困る」とクレーム。めだかが「止めとき」と止めるのも構わず、吉田は「おかしい」とごね始める。すっちーが「私はやっちゃいます。すんません。こんなところでやるんじゃない」と言うと、吉田は上半身裸になって「乳首ドリルすな、すな、すな、ドリルすんのか~い」と、まさかの首相官邸で吉本新喜劇の「乳首ドリル」ネタを披露。すっちーが吉田を棒でしばいて、乳首をグリグリしながら「でも、交通規制はしっかりするで」と返すと、吉田は「すんのか~い」と絶叫した。

西川は「長い歴史の中でも、官邸の中で総理の前で、こんなことをするのは初めて」と、吉本107年の歴史で芸人が官邸でネタをやるのは初めてと明かした。安倍首相は「これで、交通規制は大丈夫ですね」とニッコリ。そこへ、西川が「衆参同日(選挙)あんのか~い」とネタで突っ込むと、首相は苦笑しながら「G20サミットは、まさに世界の首脳が集まって、今の課題を話し合う。大阪の良さ、日本の良さを世界に発信したい」と言い切った。

G20大阪サミットの交通規制はhttps://www.police.pref.osaka.lg.jp/topics/G20/index.htmlで確認のこと。