二階堂ふみの存在は朝ドラ「エール」でもプラスに

連続テレビ小説「エール」ヒロイン発表会見で笑顔を見せる窪田正孝と二階堂ふみ(2019年6月3日撮影)

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

20年度前期の連続テレビ小説「エール」もかなり期待できそうです。

物語は、窪田正孝(30)が主演し、「六甲おろし」などで知られる昭和の音楽史を代表する福島出身の作曲家古関裕而氏と妻で歌手を目指した金子(きんこ)さんをモデルに描く物語。先日、都内で、ヒロイン発表会見を取材しました。ヒロインはオーディションの応募2802人から選ばれた女優二階堂ふみ(24)。

NHKは当初からヒロインをオーディションで選ぶと公表していました。なので、歌手を目指す設定もあるし、歌える若い女優が選ばれるのではと予想していました。歌手と女優を兼業しているとかミュージカルでも活躍している女優とか。

ところが、発表会見でステージに登場したのは予想外の実力派人気女優の二階堂。今回、NHKは間違いなくオーディションを行ったと思いますが、もしもNHKがオーディションをやると言わず、かつ、最初から二階堂にオファーをしていたら、オーディションはなかったかもしれません。それだけの演技力。カギと考えていた歌の能力について、NHK幹部は「単に歌うだけじゃなく気持ちを込めて歌っていただいた。非常に上手。グッときた」とオーディションでの歌唱を高く評価していました。

二階堂は昨年の大河ドラマ「西郷どん」で、西郷隆盛が流された奄美大島の女性の愛加那を演じ、島唄を披露して好評でした。二階堂の出演時の視聴率は、同作の中では比較的高い方でした。二階堂の存在は朝ドラでも相当なプラスになると思われます。日頃から歌う姿をよく見ている女優より、「演技派女優二階堂+歌」に関心を持ち、期待する視聴者はきっと多いはずですから。【中野由喜】