ソプラノ歌手柴田智子「心癒やす」リサイタルに自信

リサイタル「ソプラノフォークローレ」を行うソプラノ歌手、柴田智子

海外でも活躍するソプラノ歌手、柴田智子が、21日に豊洲シビックセンターホール(東京都江東区)でリサイタルを行う。

ヘンデルからビートルズ、昨年亡くなった漫画家さくらももこさん作詞の曲まで、本人セレクトの19曲でクラシックの魅力を披露する。柴田は「音楽は心のサプリメント。生の歌で心を癒やして、美しくなっていただきたい」と抱負を語っている。

1部は、全曲英国の曲で構成し、ヘンデル作曲のオペラ曲「泣かせ給え」や、アリアで披露するビートルズ「Let it be」など8曲。世界中を飛び回り、隠れた名曲を探して紹介するライフワークのリサイタルでもあり、今回披露する英作曲家フィンジーの「武器よさらば」への思いはひとしお。「本来は男性歌手が歌う曲。平和への祈りを紡ぎ、天国に行けるような美しい曲なのに、日本ではまったく演奏されない。ぜひ知ってもらいたいので、自分で歌って聞いていただくことにしました」。

2部は、米国の民謡やジャズのほか、さくらももこさん作詞の「ぜんぶ」、フォークの名曲「あの素晴らしい愛をもう一度」など19曲をラインアップしている。リサイタルタイトルは「ソプラノ・フォークローレ」。民謡という意味のほかに「伝承する」という意味合いもあり、柴田が伝承したい音楽をちりばめた。世界で活躍し、その国の母国語で歌うことが多くの人の心をつかむという経験から、自ら日本語に訳して歌うスタイル。「自信をもってすてきだという曲を見つけて、柴田のオリジナルアレンジで歌わせて頂いております」。

ジャンルの垣根のない選曲について、柴田は「いいものなら何でもいい。自分の声で歌いたい。私自身がそういう人間なんです」と笑顔。ポップスからキャリアをスタートした後、世界的名門ジュリアード音楽院で学び、レナード・バーンスタインとの出会い、オペラでの活躍、カーネギーホールへの出演など、幅広いキャリアを誇る柴田ならではのカラフルな音楽世界といえそうだ。

柴田は「私もずっと音楽に励まされてきた人間。いい音楽は人の心を開く力がある。ぜひ癒やされに来てください」と話している。