湖月わたる「戸惑いや不安も」婚活テーマの節目舞台

舞台生活30周年記念公演を前に、笑顔でインタビューに答える湖月わたる

宝塚歌劇元トップスターの女優湖月わたる(47)が、舞台生活30周年記念として、「ドキュメンタリー・ミュージカル わたるのいじらしい婚活」(7月5~15日=東京・DDD青山クロスシアター、19~21日=兵庫・宝塚バウホール)、「Song&Dance」(10月16・17日=東京・草月ホール、22日=大阪・ナレッジシアター)を上演する。

宝塚歌劇団で18年、退団後の12年は一線を突っ走りながら、放送大学でもしっりと学び、卒業している。「あっという間の30年でした。宝塚は文字通り駆け抜けた感じで、退団後も1作1作に無我夢中だった。平成元年に初舞台を踏んで、令和元年に30周年を迎える。この記念公演を新しいステップにしたい」。

第1弾は「婚活」をテーマに湖月がスタッフらと過ごす記録映像と舞台上での話で進行するドキュメンタリー・ミュージカル。脚本の放送作家竹村武司氏、演出の永野拓也氏との話し合いを経て、テーマが決まったという。「『婚活』がテーマということに驚きました。プライベートなことを舞台上で演じるのは初めてで、戸惑いや不安もあります。でも、竹村さんや永野さんが、私の人間性や魅力を引き出すための題材と感じたんだと思います。これからの私の背中を押してくれると思うし、彼らの才能に身を委ねたい」と、初めてタッグを組んだ若い才能に信頼を寄せている。

すでに半年ほどかけてデートシーンなどの映像を撮影し、今は実際の舞台と映像とどうリンクするか、稽古の真っ最中。「私のポリシーは『挑戦』と『進化』で、まさに価値ある挑戦になる。皆さんには挑戦する姿を見てほしいし、見て良かった、また応援したいと思ってもらえるものを作りたい」。宝塚時代からの仲間の朝海ひかるをはじめ、広瀬友祐、迫田孝也らが共演する。

第2弾は、これまで出演した作品で歌い、踊った名シーンの再現となるオリジナルショー。ゲストは宝塚の先輩紫苑ゆうをはじめ、真琴つばさ、姿月あさと、水夏希が日替わりで出演する。「具体的には決まっていませんが、宝塚で主演した『王家に捧ぐ歌』や退団後に出演した『シカゴ』のナンバーは入ると思います。懐かしい曲が多くなりますが、今の私、そして『進化』した姿を感じてもらえるショーにしたい」と意気込んでいる。【林尚之】