劇団4ドル50セント 仲間の退団に涙も目標は不変

スマホドラマ劇場版「あなたがいなくて僕たちは」の公演初日を迎えた劇団4ドル50セント(撮影・横山健太)

秋元康氏が総合プロデュースする劇団4ドル50セントが3日、東京・原宿駅前ステージで、舞台「あなたがいなくて僕たちは」(7日まで)の初日公演前、フォトコールを行い、取材に応じた。

同作は動画サービス「LINE LIVE」で生配信されたスマホドラマの舞台版。劇団員14人がそれぞれ自分自身を演じるフェイクドキュメンタリーで、結成からの2年を振り返りながら劇団員たちのリアルな葛藤を描く。「天使すぎる劇団員」として知られる福島雪菜は、「2年間で随分変わった。大人になったというのもあるんですけど、いろんな状況や環境で、劇団から旅立っていった子たちもいるし…」と声を詰まらせ、目に涙を浮かべた。「それはもちろん応援しなきゃいけないし、芸能界を続けていきたいという子もいるから、お互い頑張っていつか一緒にお仕事ができたら。みんなで闘志を燃やして、頑張っています」と涙ぐんだ。

結成時の劇団員は31人だったが、現在は22人。特にこの2カ月で、「美人すぎる劇団員」として知られる糸原美波や同劇団本公演で2度メインキャストを務めた蕪祐典ら、6人が退団していた。映画「HiGH&LOW THE WORST」にも出演するうえきやサトシは「悲しいです。正直、つらい。男子は5人になってしまった。最初から比べて半分です。お金の部分とかもサポートできない部分で失ってしまったのは寂しい」と吐露。「ただ、それぞれの人生なので、何か言えることはないと思う。いつか共演できることを夢見ています」と退団メンバーの意思を尊重した。

リーダー岡田帆乃佳は「もちろん悲しいですし、めっちゃ責任も感じます。それで自分を責めたりもしました」と告白し、涙をこらえた。その上で「変わる部分もあったのですが、私はいい意味で変わっていない部分もあると思っていて。この劇団で日本一を目指したいと思う気持ちは今でも本気です。私たちも売れて、その子たちも売れて、いい結果になれば」と言葉に力を込めた。

AbemaTV「恋愛ドラマな恋がしたい3」に出演中の前田悠雅は、「この2年間で、みんなきれいになったと思う。最初は東京にも慣れなかった子たちもいたけど、ちょっとずつあか抜けていきました。堂々とできるようになった感じがあるし、人として美しくなったと思う」とほほえんだ。同劇団の公演で2作連続で主演を務める湯川玲菜は、「私は、今ここでこういう舞台ができることをポジティブにとらえています」と答えた。「私たちのリアルな姿を披露するような作品なので、見た方々にいろんな気持ちになっていただけると、やりがいがあります。本当に本当に、本当にたくさんの方に見に来ていただきたいです」と呼びかけた。