浅利慶太さん一周忌の会 朗読、献歌で故人しのぶ

浅利慶太氏の一周忌の会の祭壇

昨年7月13日に85歳で亡くなった劇団四季創設者で演出家の浅利慶太さんの一周忌の会が13日、東京・自由劇場で行われ、400人を超える在京の劇団員らが参列した。

黙とうの後、浅利氏が演出した「ハムレット」「トロイ戦争は起こらないだろう」「オンディーヌ」のせりふを妻で女優の野村玲子らが朗読。さらに全員でミュージカル「コーラスライン」の「愛した日々に悔いはない」、「夢から醒めた夢」の「愛をありがとう」を献歌した。

劇団四季の吉田智誉樹社長は「1年たっても、喪失感、心の空洞は埋まらない。先生の最大の遺産は劇団四季そのもので、四季を守り、未来につなげる義務がある」とあいさつし、野村も「演劇にすべてをささげた85年でした。肉体を離れても、今も自由劇場にいる気がします。優しくも厳しいまなざしで」と話した。浅利慶太追悼公演の第4弾として、野村が主演する「ミュージカル 李香蘭」が27日から自由劇場で開幕する。