中村梅玉「みんな一生懸命」こども歌舞伎披露公演

「こども歌舞伎スクール 寺子屋」の統括講師を務める中村梅玉

伝統芸能に触れる機会をつくり、歌舞伎の子役を養成する「こども歌舞伎スクール寺子屋」の披露公演「贋作桃太郎 百桃(もももも)かたり」が26、27日に、歌舞伎座ギャラリー木挽町ホールで行われる。

オリジナル舞踊劇で、今年3月に初演され好評だったため再演となった。歌舞伎の本公演にもたずさわるスタッフが脚本、演出、振り付け、作調などを担当しているだけに、前回公演を見た人によると「子供向けとは思えない」出来栄えだそう。両日とも午後1時、午後3時半に開演する。

寺子屋は14年4月に開校し、6年目の今年までに187人が入校。歌舞伎の舞台への出演は、今年7月までのべ227人に達するなど成果を見せている。片岡愛之助(47)に師事し部屋子となっている片岡愛三朗(16)は「寺子屋」の1期生だ。

基礎コースは、応募時4~5歳のクラス10人と、小学1~4年のクラス10人の計2クラスで、毎年、定員を超える応募がある人気スクールだ。2年前には中学部も設置された。

統括講師を務める中村梅玉(73)は「将来、歌舞伎の道に進むかどうかは未知数ですが、歌舞伎の裾野が広がることには意義がありますし、礼に始まり礼に終わる文化を学ぶのはすばらしいこと」と話す。

これまでの稽古を見て、梅玉は「嫌々やっている子がいない。みんな一生懸命。私は『やる以上は楽しんでやりなさい』と伝えています」。

「百桃かたり」の前回公演ダイジェスト映像はhttps://youtu.be/zMLotmXJUcA