松本白鸚ラ・マンチャ50年…松たか子活躍で夢かなう

「ラ・マンチャの男」帝国劇場初日を迎え、取材に応じた松本白鸚(中央)。右は瀬奈じゅん、左は駒田一(撮影・大井義明)

松本白鸚(77)主演のミュージカル「ラ・マンチャの男」日本初演50周年記念公演が4日、東京・帝国劇場で初日を迎え、松本が公演前に取材に応じた。

市川染五郎時代の1969年の初演以来、松本幸四郎、白鸚と名を変えながら、昭和、平成、令和と演じ、上演回数はこの日までに1281回に達した。松本は「50年前にここで初日をあけたんですね。夢のようです。ありがとうございました。こうやってご一緒に出てくださる方、裏方さん、表方さん、家族、友人、先輩、今は亡き方々、そして何より劇場に足を運んでくださったお客様に感謝です」と感謝を口にした。

3時代にまたがる公演に松本は「3代ですね…」と感無量の様子。アルドンサ役の瀬奈じゅん、サンチョ役の駒田一を横に従え、「僕が大事に思うのは今ですから。瀬奈さん、駒田さんと共演する今のラ・マンチャの男がいとおしいです」と話した。

歌舞伎と並行してきたライフワーク。松本は初期の70年にブロードウェイ公演も行った。「ブロードウェイに行った時は、ソメゴロウ・イチカワという役者がやっているだけ。無名の潔さ、無名のかっこよさを味わいました」。その後、50年の道のりを回想し、「決して楽ではなかったですけど、苦しみや悲しみもありましたけど、苦しみを勇気に、悲しみを希望に変えて頑張って、それが自分の俳優としての仕事」と話した。

順調に進めば、19日夜の公演で上演回数1300回を迎える。喜寿を迎える松本だが、今後の夢については「そういうことは口にしない。胸にグッと秘めて」。ただ、会見後にコメントを寄せ「夢といえば、私の子供たちのことです。長男(現・松本幸四郎)は高麗屋である歌舞伎の道を、長女(松本紀保)は、シアターナインスで手掛けてきた小劇場の道を、次女(松たか子)は、ミュージカルや映像の道を、それぞれ進み、そういう意味では『夢』はかなったとも言えます」と、家族の活躍には感慨深いようだ。

帝劇公演の千秋楽は27日。