NHK「続編を出す」抗議受けたかんぽ不正販売問題

東京・渋谷のNHK

NHK木田幸紀放送総局長が23日、都内の同局で定例会見を行った。昨年4月、かんぽ生命の不正販売問題を報じた「クローズアップ現代+」などをめぐり、日本郵政グループから抗議を受けた問題に言及した。

番組は昨年4月に放送。抗議を受けたタイミングで昨夏に予定されていた続編の放送が見送られたことから、NHKが圧力に屈したと一部で報じられていた。木田氏は、十分な取材が尽くされていないことから継続取材としたというこれまでの同局の説明を繰り返して述べ「自主自立、番組編集の自由が損なわれた事実はない」とあらためて語った。番組は、約1年後の今年7月に放送された。

木田氏は昨年11月に郵政側を訪問し、当初は事実上の謝罪文とも報じられた会長名の文書を手渡していた。なぜ木田氏が出向いたのかとの質問に対し「番組の話ではなく、編集権の説明であったことが大前提にある。大型企画開発センターは僕が担当している所管なので、放送総局長という立場ではなく、執行部を代表する専務理事として文書を渡しに行った」と説明した。

第3弾を放送する可能性について、番組責任者は「7月の放送後も取材態勢は続けており、さまざまなことが明らかになっている。この問題の構造的な問題にしっかり迫り、続編を出していく」とした。