徳井逮捕至らなかったのは追徴税額/税理士解説

会見を行うチュートリアルの徳井(撮影・前田充)

東京国税局から7年計約1億2000万円の申告漏れを指摘されていたお笑いコンビ「チュートリアル」の徳井義実(44)が23日夜、大阪市中央区の吉本興業本社で謝罪会見を行った。

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徳井の申告漏れについて税理士の高橋創氏は、重加算税が課税されたことを理由に「国税庁は悪質とみている」と指摘した。高橋氏は「重加算税は税金で一番重い罰金で、追徴税額の3~4割。悪質でなければ5~10%程度の過少申告加算税などになる」。特に16~18年の所得隠しを含むとみられる約1億円の申告漏れを重視し「12~15年は申告しているので申告義務を分かっていたことになる。不満なら修正申告せず争うこともできた」と述べた。徳井が申告を怠った理由については「面倒になったのでは」と推察した。

高橋氏は、徳井が逮捕などに至らなかった理由については、約3400万円の追徴税額をあげた。「1億円を超えたら逮捕という目安がある」。また「チューリップ」の利益について、3年間で約1億円の未申告があったことから「年平均3000万円ほどの利益があったと推察される」とした。ただ、徳井の収入額については、チューリップから徳井に払われている給与の額で変動するとした。

レイ法律事務所の松下真由美弁護士も「国税局は重い事案と見ている」と指摘。新たな申告漏れが発覚したり、今後繰り返した場合「罰金刑もあるので懲役とはいかないまでも逮捕の可能性がある」と指摘した。