宝塚出身蘭乃はな、舞台でストレートプレイに初挑戦

ストレートプレーに初挑戦する元宝塚の蘭乃はな(撮影・たえ見朱実)

宝塚歌劇出身の蘭乃はな(32)が7日初日の舞台「タクシードライバー」(東京・中目黒キンケロ・シアター、10日まで)でストレートプレイに初挑戦する。

「ずっとやりたかった。中学の時に演劇部にいて、小劇場の舞台が好きで、下北沢などでよく見ていました。自分の原点に立ち返った感覚があります」。モロ師岡の主演で、杉本彩とのダブルキャスト。「杉本さんに積み上げてきた深みを感じていて、私も積み重ねていくことを大切にしたいですね」。

宝塚花組でトップ娘役として真飛聖、蘭寿とむ、明日海りおのトップ3人と主演コンビを組んだ。「宝塚の大ファンだったから、楽しかった。入団後は目上の人に敬語で話せるようになりました。宝塚が好きという信念があったので、過酷な状況も持ちこたえられたと思います」。

退団から5年。宝塚時代も演じた「エリザベート」に出演し、「ドリアン・グレイの肖像」で狂気の女性も演じた。「退団後、このまま芸能活動を続けるか葛藤し、舞台を離れた時期もありました。でも、舞台が好きだから、一生、役者として生きたい。40代、50代を考えた時、宝塚で培った経験で仕事をするのではなく、それを踏まえて、新しい仕事をしたくなりました」。

宝塚の後輩のカメラマン四方花林さんとコラボした写真展が7日から渋谷で始まる。モデルとして参加しており「アートな仕事もしたいし、文章を書くのも好き。いろいろなことに挑戦したい」と前向きに話した。【林尚之】

◆蘭乃(らんの)はな 1987年(昭62)5月20日、東京生まれ。06年に宝塚歌劇団入団。10年に花組に組替えとなり、トップ娘役に就任。14年「エリザベート」で退団。15年から芸能活動を始め、帝国劇場「エリザベート」などに出演。趣味はサッカー観戦など。身長165センチ。