山田洋次監督の最新作は志村けん&菅田将暉がW主演

映画「キネマの神様」に出演する、上段左から時計回りに志村けん、菅田将暉、宮本信子、永野芽郁

山田洋次監督(88)の新作映画「キネマの神様」が製作されることが24日、分かった。志村けん(69)菅田将暉(26)のダブル主演で、3月にクランクインし、今年12月の公開。松竹映画100周年記念作品で、映画の神様が時代を超えてある家族に奇跡をもたらす物語。志村と菅田は、現代と過去、同じ人物を2人1役で演じる。それぞれの妻役は宮本信子、永野芽郁。

「鉄道員(ぽっぽや)」(99年)以来の映画出演となる志村は「節目の作品に選んでもらい光栄なこと。緊張感と不安を感じつつ撮影に入るのをとても楽しみにしています」、菅田は「キネマの神様がほほえんでくれるよう丁寧につむいでいきたい。脚本を読みながら体が熱くなりました」とコメントした。

松竹は1920年(大9)に松竹キネマを設立し、映画製作を開始。山田監督は54年に演出助手として松竹大船撮影所に入社し、「男はつらいよ」シリーズ、「幸福の黄色いハンカチ」など数々の名作を作った。

山田監督は「映画が娯楽の王座を占め、日本映画が世界中の関心と尊敬を集めていた黄金時代があった。撮影所は夢の工場として活気にあふれていて、通俗娯楽映画から芸術作品まで続々と作られていた。この時代に華やかな青春を過ごした映画人の喜びと悲しみの人生を、松竹を舞台としてドラマチックに描きたい」と話している。

◆キネマの神様 ギャンブル好きのゴウ(志村けん)は妻(宮本信子)や家族に見放されている。かつては映画の撮影所で、夢を追いかけていた。若き日のゴウ(菅田将暉)と仲間が食堂の娘(永野芽郁)に恋心を抱き、運命の歯車が狂いはじめる-。原作は原田マハの同名小説。