肺がんのため82歳で亡くなった映画監督の大林宣彦さん最後の作品となった「海辺の映画館-キネマの玉手箱」で、エグゼクティブ・プロデューサーを務めている映画プロデューサー・監督の奥山和由氏(65)が11日、都内にある、大林さんの自宅を弔問し、取材に応じた。
大林さんについて「本当にスッキリしたお顔。ほほ笑んだ感じ。『監督』っていうと起き上がりそう。全ての濁りが無くなっちゃった感じ、顔色もいいし、笑っているし、目もほほ笑んだ下がり方している」と話した。
大林さんが使用していたベッドの横には「海辺の映画館-キネマの玉手箱」の関係者のメッセージ入りのパンフレットの上に、大林さんが撮影現場で使用していたサングラスが置かれているという。
10日の昼頃までは妻の恭子さんと話をしていたが、午後7時ごろに恭子さんが大林さんの横で少し眠りにつき、起きるともう体が冷たくなっていたという。
大林さんはここ1、2週間は、意識が薄れることもあり、撮影現場にいる夢や公演している夢ばかりみていたという。「ヨーイ、スタート!カット!みんなありがとう!」と感謝を述べていたという。
亡くなった10日は、本来「海辺の映画館-キネマの玉手箱」の公開初日だったこともあり「4月10日だね、今日が10日だね、初日だね」と話していたという。10日に初めて恭子さんが公開が延期になったことを伝えたといい、「今は仕方ないよね」とこぼしていたという。
奥山氏は「海辺の映画館-キネマの玉手箱」について「3時間とはとても思えない。(大林)監督の細胞が詰まっていて、どこを切っても大量出血になってしまうような生き物。本当に感謝していますし、すてきな言葉を言う場ではないけれど、映画に携わってきた人間としてこの作品に関われたことにお礼を言いたい」と感謝した。