TBS宇内アナ主演の反戦ラジオドラマ 8・16に

TBSラジオが放送する戦後75年特別番組ラジオドラマ「青空」に出演する宇内梨沙アナウンサー

TBSラジオが8月16日に戦後75年特別番組 日能研presents ラジオドラマ「青空」(午後8時)を放送することが19日、わかった。

同局の国山ハセン(29)、宇内梨沙(28)、高畑百合子(39)、向井政生(57)の4人のアナウンサーが出演する。

樫田正剛氏が手がけた、反戦の思いの詰まった朗読劇で、国の命令に背いて戦中を生き抜いた少年と犬と猫の物語。

TBSでは18年からアナウンサーによる郎読会「A’LOUNGE」を行っている。プロデュースする堀井美香アナウンサー(48)は「TBSアナウンサーが朗読に真剣に取り組む機会を作りたかった。静かに朗読を聞く時間をたくさんの方と共有したかった」と立ち上げの経緯を説明。「いつかTBSアナウンサー劇団にするのが目標です」と笑いながら明かす。

「青空」はこれまで竹中直人(64)やイッセー尾形(68)らによって上演されてきた名作。堀井アナは観劇した際に「どうしてもこの作品をTBSアナウンサーで朗読したい」と「A’LOUNGE」での実現を決意したという。樫田氏に懇願し、2時間の台本を45分に短縮してもらい、4人に演技指導も依頼している。

「A’LOUNGE」の活動は、これまで会場で行われてきたが、堀井アナが「ラジオドラマで反戦の物語を放送することはA’LOUNGEスタート時に設定した目標の1つ」というように念願のラジオでの朗読が実現する。

主人公を演じる宇内アナは「一生に一度あるかないかの演技のお仕事。リスナーの皆さんが自然と大和という少年を思い浮かべられるように、心を寄せて感情いっぱいに演じたいと思います」。俳優座の舞台でも猫の小太郎役を演じた国山アナは「TBSラジオで再び小太郎を演じられることにとても喜びを感じています。戦争の悲惨さ、生きる喜び、犬や猫の視点を通して表現出来ればと思います」と意気込んでいる。

樫田氏は「終戦記念日の8月になると毎年のように耳にするのは『戦争体験者が減ってきた』というニュースコメントです。この言葉の意味が気になりだしたのは10年くらい前でした。誰かがあの悲惨な時代を伝えなければならないのなら自分もその一人になろう…そう考えはじめました」と同作を作ったきっかけを明かした。

そして「戦後生まれの僕に当時のリアルを伝えることはできないがそれでもその1人になりたい。民間人や動物たちが泣き叫んだことを伝えたい。1人でも多くの人に戦争はくだらない時間だということを伝えたい。僕は舞台や絵本を武器に叫ぶことにしました」とコメントした。