新型コロナウイルス感染拡大の影響で、3月3日から休館していた「神戸新開地・喜楽館」が23日、約5カ月ぶりに再開した。
トリで出演した上方落語協会の笑福亭仁智会長(67)は「制限された席ですが、大いに笑ってもらえるよう、出方(出演者)も頑張ります」とあいさつした。
1月から段階的に進んでいったコロナ禍の期間を振り返り「アンジャッシュ(渡部)は六本木のトイレで何しとったんや!」と笑わせた。春夏中止になった高校野球にも触れ、「高校生が一生懸命で…。そんな中アンジャッシュ(渡部)は六本木のトイレで何しとったんや!」と繰り返し、会場を盛り上げた。
仁智は18年に会長に就任、今年6月に再選された。「会長になってからロクなことない。地震、楽屋浸水、台風、繁昌亭のちょうちん落ちて、もうないと思ってたらコロナ」とぼやきも出た。
再開初日は、林家染八(27)桂佐ん吉(36)桂あやめ(56)月亭八方(72)桂勢朝(59)も出演した。
感染予防対策として、客席は212席のうち、88席を使用。前売りは完売した。1席ずつ間隔を空けて距離を保ち、前2列は使用しなかった。入り口では検温、アルコール消毒が行われ、兵庫県新型コロナ追跡システムが導入された。
喜楽館は5月に落語ファンに寄付金を募り、観覧を優遇する「神戸新開地・喜楽館タニマチ制度」を創設。担当者によると「タニマチ」は約550人集まったという。
「タニマチ」になると名刺を進呈され、同館の入り口の芳名板に氏名や会社名が記載される。神戸市内在住の50代の女性は「主人がタニマチで、名前があった。(公演は)久しぶりなので楽しみ」と喜んでいた。
公演前、同館の高四代(たか・よんだい)館長(72)は「(開館)3年目の第1歩を大事にしながら町として盛り上げて、この日を大切にしたい」と語った。この日の本格再開に先立って、11日には開館2周年の特別公演が行われ、桂文枝(77)らが出演していた。