歌舞伎俳優ら深刻な仕事減…ウーバーバイト目撃談も

東京・歌舞伎座(2020年6月29日撮影)

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

歌舞伎座「九月大歌舞伎」が1日から始まっている。5カ月ぶりに再開した「八月花形歌舞伎」に続く歌舞伎公演で、4部制で各部1時間程度の1演目というスタイルは変わらない。

大向こうの掛け声は禁止され、劇場内での会話も控えるようにと場内アナウンスもあって、いつもよりは客席は静かで、観客も歌舞伎のコアなファン層である高齢者が少ないのは、8月と同様だった。演目も上演時間の短いものに限られているため、出演者も少ない。今月の第1部「対面」こそ10人を超えるけれど、第2部の「かさね」は4人、第4部の映像×舞踊特別公演「鷺娘」は坂東玉三郎の1人だった。

そこで心配になるのは、約300人いるという歌舞伎俳優の仕事場がなくなっていることです。いつもなら、昼夜で計6~7演目が上演され、出演者も延べ100人を軽く超えます。しかし、3月から歌舞伎公演がなく、再開しても、「密」を避けるため、出演者の数が少ない演目ばかりでは、まったく仕事がない歌舞伎俳優も出てきます。

7月に片岡孝太郎はブログで、運転中に信号待ちで車の横に止まった「ウーバーイーツ」配達員の顔を見て驚いたという話を書いています。理由は「主要な歌舞伎関係者の1人でした」という。自粛期間中に別の仕事をする歌舞伎俳優や関係者がいるという話を聞いていたものの「実際に歌舞伎以外で汗を流している彼の姿を見るのは大変にショックでした」とつづった。

10月の歌舞伎座公演の演目が発表されたが、4部制は変わらず、出演者も少ないようです。このままでは、歌舞伎俳優をやめようとする人も出てくるのではと、心配です。