伊勢谷被告なぜ黙秘したまま保釈? 元マトリが指摘

保釈される伊勢谷友介被告(撮影・たえ見朱実)

大麻取締法違反容疑(所持)で9月8日に逮捕され、29日に起訴された俳優伊勢谷友介被告(44)が30日午後7時半ごろ、警視庁東京湾岸署から保釈された。報道陣に向かって「ご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした」と謝罪した。ただ、大麻入手先に関しては黙秘しているとされ、今後の裁判ですべてが明らかになるか注目される。

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元厚生労働省麻薬取締官(通称マトリ)の高濱良次氏は、伊勢谷被告が入手先を黙秘したまま保釈された裏に、大麻は使用罪がないため再逮捕できない“難点”があるためではないかと指摘した。

同氏によると、一般的に覚醒剤やコカインであれば使用罪で再逮捕が可能で、延びた勾留期間の中で入手先について厳しく追及することもできうるという。その場合、別件逮捕のため保釈金も倍程度に増えることから保釈されにくくなるため「2カ月は勾留できる。そのくらいあれば(被告の)心も折れ、入手先について口を割る」という。ただ、高濱氏は「(今回のように)20日程度の勾留期間で入手先を割るのは難しい。1~2カ月、追及しないと無理」とした。

今回は押収された大麻が40回分の使用量に相当するほど量が多く、高濱氏は「交際相手から譲り渡されたレベルではなく、入手先は複雑で言えないような立場の人間の可能性もある」とも推察。今後について「大麻は覚醒剤などより薬効が弱く、やめやすいと言われる。今後の治療で、医師からどういう状況で使用したくなるかなど問われるだろうが、伊勢谷被告が、どう向き合うかが回復のカギ」と説明した。