吉本NSC卒業ライブ優勝はタイタン出身のボニータ

「NSC大ライブTOKYO2021」で優勝したボニータの赤坂舜(左)と下岸勇斗(吉本興業提供)

吉本興業の養成所、NSC東京校26期の卒業ライブ「NSC大ライブTOKYO2021」が24日、東京・中野ゼロホールで行われた。大阪・堺出身でロン毛のツッコミの下岸勇斗(23)と、青森・八戸出身のメガネに短髪のボケの赤坂舜平(22)がコンビを組む、ボニータが優勝した。

2人は爆笑問題の所属するタイタンの養成所でコンビを組み、卒業後にフリーで1年間活動。その後、NSCに入学し直した。

下岸は「フリー時代に、いろいろなオーディション受けてたんですが引っ掛からなくて、暗いところばかりでライブをやってました。もっと、明るいところでやりたいと思ったので」。赤坂が「フリー時代に、彼(下岸)の態度が悪くて、エンディングでMCにいじられてもメンチ切ったりしてたんで」と説明すると、下岸は「NSCで勉強して改めました」と笑った。

コンビを組んだ理由について、下岸は「2年前のタイタンの養成所時代に、2人ともコンビを解散してしまって、余ってたのが僕らだった」。赤坂は「僕は小さい関西人だったら、誰でもよかった(笑い)。今は運命を感じています」と話した。

優勝した瞬間を振り返り、赤坂は「僕の方が100%ネタを作っていて、その集大成」。下岸は「相方がずっとネタを作っていて、僕はそれをしゃべるマシン。『彼の優勝だな』と思った」。赤坂は「一緒にネタを作ろうとしたら彼が寝ていたり、ネタ合わせの日数も彼のバイトが入ってどんどん削られた。いろいろなことあったなと思ったら泣いてました」と話した。

コンビ名は赤坂が好きなヒップホップの曲名から取った。下岸は、憧れの芸人と、今後について「ダウンタウンさん。司会業をやってる方、ひな壇の方のように、マルチにやれたら」。赤坂は「僕もダウンタウンさん。昼の帯番組をやって、世間の皆さんに顔を知られて、街を歩けないくらい有名になりたいです」と話した。

この日は東京校114組、札幌校2組、名古屋校3組の計119組213人がエントリー。決勝に進出した8組の中からボニータが栄光の切符をつかんだ。優勝特典として、吉本興業の各劇場でのネタや前説での出演、神保町よしもと漫才劇場のランキングシステム「花鳥風月」の「風クラス」からのスタート、来月7日に静岡市民文化会館で行われる「M-1ツアースペシャル2021」に前説としての出演、テレビ出演も交渉中だ。