加藤浩次、水卜アナらおわび「スッキリ」不適切表現

加藤浩次(2019年4月11日撮影)

日本テレビ系「スッキリ」(月~金曜午前8時)は15日、12日の放送内容でアイヌ民族を傷つける不適切な表現があったことを謝罪した。

番組冒頭、同局水卜麻美アナウンサーが「まずは、番組からおわびをさせていただきます」と切り出し、「先週金曜日の『スッキリ』で、アイヌ民族をテーマにしたドキュメンタリー作品を紹介しました。それを受けての放送内容で、アイヌ民族の方々を傷つける不適切な表現がありました」。

「制作に関わった者に、この表現が差別に当たるという認識が不足していて、番組として、放送に際しての確認が不十分でした。その結果十分な正しい判断が行われないまま、アイヌ民族の方々を傷つける不適切な内容で放送してしまいました。日本テレビとして、アイヌの皆様、関係者の皆様に深くおわび申し上げると共に、今後の再発防止に努めて参ります」とおわびした。

続けて「アイヌ民族の方々の歴史や文化を深く理解し、広く伝えていくための取り組みを進めて参ります」とし「スッキリの当該コーナーに関しましては当面の間、休止とさせていただきます。改めまして本当に申し訳ございませんでした」と重ねて謝罪し、頭を下げた。

加藤浩次(51)も「僕自身も北海道出身という立場でありながら、オンエアがあったとき即座に対応できなかったこと、深くおわびしたいと思います」と頭を下げた。そして「スタッフともども、全員でこういった問題に取り組んでいく、そして理解を深めていく、そういうことを我々はしていきたいと思います。今回はアイヌ民族の方々、本当に申し訳ありませんでした」と再び頭を下げた。

この日コメンテーターを務めた橋本五郎氏は「言葉がいかに人を傷つけるかということに対する認識が欠如していたとそう思います。それだけではありません。アイヌ民族とは、先住民とは何かということについて学んでいないなという感じが私はしましたね」と指摘。

アイヌの母神と呼ばれる宇梶静江さんの自伝「大地よ!」を紹介し、「アイヌ民族の精神性から学ぶことはいっぱいあるんです」といい、アイヌ文化や歴史を伝えていくという番組の方針について「アイヌの精神性とは何かっていうことまでやはり考えてもらいたいなとそう思います」と提言した。

問題となったのは、動画配信サービスの作品紹介コーナー。番組マスコットキャラクターの着ぐるみを着た、お笑い芸人脳みそ夫(41)が、アイヌ女性のドキュメンタリー作品「Future is MINE-アイヌ、私の声-」を紹介した際に差別的な言い回しを含む謎かけを行った。脳みそ夫は14日にツイッターで直筆の書面をアップし謝罪した。