松本白鸚と松本幸四郎が親子ダブルキャストで弁慶

「四月大歌舞伎」の「勧進帳」について取材会を行った、松本幸四郎(左)、松本白鸚(C)松竹

松本白鸚(78)が15日、都内で、「四月大歌舞伎」(3日初日、東京・歌舞伎座)で出演する「勧進帳」について取材会を行った。

白鸚は本興行最年長で弁慶を演じる。松本幸四郎(48)と1日交代、親子ダブルキャストでの弁慶となる。

1時間以上ある演目で、体力、気力も必要な弁慶。白鸚は年齢やコロナ禍の状況に、出演を即答できなかったとしたが、ダブルキャストを提案されたこともあり「覚悟を決めました」と話した。幸四郎と日替わりで弁慶をつとめることについては「自分は本当に幸せ者。息子の弁慶に託す。それが歌舞伎の伝承で、歌舞伎の歌舞伎たるところです」と期待。幸四郎は「新たな白鸚としての弁慶が始まるんだと思います」と応じた。

白鸚は16歳からこれまで1150回、弁慶を演じてきた。「ちょっとでも集中力が欠けると弁慶が弁慶じゃなくなってしまう。その気になっていないとお客様に見透かされる」と、回数を重ねても感じる難しさがあるとし、「体力、年では息子に負けていますが、それを凌駕(りょうが)するというか、超えたい。自分に残っているのは芸しかない」と話した。

幸四郎は「どうぞ見比べてください」と言いつつ「父は目指すところで目標ですが、一方で抜ける存在ではない。それは父だからです」と話した。「高麗屋の弁慶を、自分の体を通して見せたい」と言う通り、幸四郎は長男市川染五郎も昨年から弁慶の稽古を始めたことを明かした。親子孫3代の弁慶も期待されるが、白鸚は「天のみぞ知るです」。