ガンダム実写映画は「キングコング」ロバーツ監督、全世界配信&中国は劇場公開

「機動戦士ガンダム」シリーズの実写映画の監督に、決定したジョーダン・ボート=ロバーツ監督(C)UTA

アニメ制作会社サンライズは13日、米映画製作会社レジェンダリーピクチャーズと、史上初のNetflix(ネットフリックス)向け映画として共同製作する「機動戦士ガンダム」シリーズの実写映画の監督に、17年の米映画「キングコング:髑髏島の巨神」を手掛けたジョーダン・ボート=ロバーツ監督(36)が決定したと発表した。ネットフリックスの米国本社も12日(日本時間13日)に同様の発表を行っている。サンライズは、レジェンダリーピクチャーズと提携し「機動戦士ガンダム」の実写映画を共同製作すると18年7月に発表していた。

サンライズとネットフリックスは、「機動戦士ガンダム」実写版をネットフリックスで全世界配信すると発表した。一方で、中国では配信は行わず、レジェンダリーピクチャーズが劇場公開する予定だと明らかにした。サンライズは「ネットフリックスが映画を全世界(中国以外)にてリリースし、レジェンダリーが中国でディストリビューションを行うことで全世界へ向けてガンダムの新しい魅力をアピールします」とした。

脚本は、アメコミ「サーガ」で知られるブライアン・K・ボーン氏が担当し、製作総指揮は18年の米映画「パシフィック・リム:アップライジング」のプロデューサーの、ケイル・ボイター氏が務める。サンライズは「ロバーツ氏を迎え、実写映画として新たな魅力を創出いたします。『機動戦士ガンダム』は、1979年に日本でTV放送が開始されてから40年以上にわたりさまざまなシリーズを展開し、年齢・性別を問わず幅広い層にご支持いただいており、その人気は、日本にとどまらず、今や世界中に広がっています」と説明した。またNetflixも「非常に人気のあるメカアニメとSFメディアのフランチャイズは、1979年に作成され、テレビアニメ、マンガ、アニメ映画、ビデオゲーム、プラスチックモデル、おもちゃ、小説を含むマルチプラットフォームの世界を生み出した、サンライズの数十億ドル規模の資産。創業からほぼ40年(サンライズの親会社の)バンダイナムコの収益を支配し続けている」などと紹介した。

ストーリーは、いまだ明かされていない。サンライズは「実写映画の内容はまだ明かすことはできませんが、『機動戦士ガンダム』シリーズの歴代作品で描かれてきた、対立と愛、そして人型兵器『モビルスーツ』を操縦するパイロットたちの戦いを通じた人間ドラマを本作でも踏襲しながら制作中です」と説明。ネットフリックスは「オリジナルのガンダムシリーズは、人口の増加によって人々が宇宙移民に移住するようになった宇宙世紀が舞台。やがて、植民地に住む人々は自治を求め、地球に住む人々に対して独立戦争を開始。人間の葛藤から生じる悲劇と不和を通して、主人公の成熟だけでなく、敵と周囲の人々の意図も敏感に描かれている」と日本で放送されたアニメの物語を紹介。その上で「キャラクターがモビルスーツと呼ばれるロボットを操縦するというストーリーの戦いは非常に人気があり、ガンダムの世界は愛と葛藤の数々のストーリーラインでいっぱい」と絶賛した。

5月7日には「機動戦士ガンダム」で描かれた世界の26年後を描く最新作として、長編アニメーション映画「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」(村瀬修功監督)を全国で公開する。