中村児太郎「若いからこそ挑戦していく姿勢を」海老蔵企画公演に意気込み

取材会に出席した、左から大谷廣松、中村児太郎、市川九團次(撮影・佐藤勝亮)

6月17日に南座で初日を迎える、市川海老蔵企画公演「いぶき、」に出演する、歌舞伎俳優中村児太郎(27)市川九團次(49)大谷廣松(27)が14日、都内で取材会に出席した。

時代物の名作「妹背山婦女庭訓」から道行「願絲縁苧環」と「三笠山御殿」の二幕、常磐津の舞踊「乗合船恵方万歳」を披露する。

児太郎は「先ほども海老蔵さんから、『よろしくお願いします。頑張ってこい』と、ひとこといただきました。こういう状況の中、実際公演が開催できるか分からないところもありますが、海老蔵のお兄さんの企画公演ですから、恥じないように、一生懸命勉強して、みなさまの前で披露できればと思っております」と語った。

九團次は「このように若手の勉強会という形での公演は、逆にこういう時期でなかったら、できなかったような気がしています。なんとも難しい状況ではありますが、舞台に立てること、学ばせていただけることに感謝して、務めたいとおもっております」と、思いを口にした。

廣松は「このような状況下ではございますが、昔、よくやっていたといわれる若手の勉強会をこえた、公演という形で実施させていただけることを大変うれしく思います」と感謝した。

海老蔵もコメントを寄せ「昨今の社会状況の中、歌舞伎の灯を絶やさぬためにできることは何かと考え、さまざまな挑戦をしてまいりました。その中で、ともに挑戦を続けてきた中村児太郎さん、市川九團次さん、大谷廣松さんをはじめとした次世代の俳優たちにも、さらなる活躍をしてほしいと、今回企画した次第です」と説明した。

題名については、未来へつなぐ新らしい挑戦という意味をこめたという。これに、児太郎は「若いからこそ、挑戦していくという姿勢を忘れずにいきたい」。九團次は「若手にまじって、全力でいぶきたいと思います!」と意気込んだ。

同公演は、6月17日~20日に行われる。