全国興行生活衛生同業組合連合会(全興連)と東京都興行生活衛生同業組合(都興組)、日本映画製作者連盟(映連)とミニシアターの救済を目的としたプロジェクト「#SAVE the CINEMA」が31日、連名で声明文を発表した。
その中で、緊急事態宣言の再延長が決まった28日夜、東京都が6月1日以降、映画館にも劇場や演芸場と同じ条件で営業を再開できるよう休業要請を緩和すること、大阪府も同日から映画館、百貨店などの大規模商業施設への休業要請について、土日は継続した上で平日に限り午後8時までの時短営業を認めたことに感謝した。
「声明文 報道にもあります通り、東京都では収容率50%まで、営業時間21時までの営業をご承認いただき、加えて大阪府では土日の休業のご要請は受けているものの、制限下での営業をお認めいただきました。私たちの主張をお認めいただいた行政関係の皆様に感謝申し上げるとともに、今回私たちの主張に力強く後押ししていただいた映画関係者の方々、そしてなにより多くの励ましをいただいた映画ファンの皆様に対して深く御礼の言葉を申し上げます」
全興連は都興組と連名で11日に「映画を愛する皆様へ」と題した声明文を発表した。その中で、東京都が7日付で発表した「新型コロナウイルス感染拡大防止のための東京都における緊急事態措置等」の中で決めた、12日以降の休業要請の中に映画館が入ったことに対し「痛恨の極み」「理解することが難しく」と憤りと疑問をあらわにした。そして「現在まで映画館でのクラスターを発生することなく営業することができた自負があります」とした上で「今回の措置に合理的かつ公平なご説明をいただきたいと願うばかりです」と訴えた。
また映連も24日夜「『映画館』再開の要望について」と題した声明文を発表し、政府に対し、緊急事態宣言下で休業を要請されている東京都、大阪府などの映画館について、感染症対策に万全を期すことを前提に、6月1日からの営業再開を認めて欲しいと要求した。また各地方自治体には、感染状況に応じて「映画館」の利用にやむを得ず制限をかける場合には、政府の基本的対処方針に沿った扱いをし、「映画館」を不平等に取り扱うことのないよう要求していた。
4者は「今後は『大切なお客様に一人の感染も出さない』ことを心掛け、従前以上に感染防止に注力していく所存です。映画ファンの皆様には感染対策上、ご不便、ご迷惑をおかけすることもあるかと存じますが、引き続きご協力をお願いし、お客様と共に感染拡大防止に貢献できる映画業界でありたいと考えております」と感染予防対策に注力していく考えを示した。
そして「また、映画業界でコロナ過の被害を最も大きく被っている製作現場の方々にも支援の輪が広がっていくことも、行政の方々に併せてお願いいたします。最後に、新型コロナウイルス感染症と向き合う関係機関の皆様、医療従事者の皆様、そして、感染の終息に向けてご尽力されるすべての皆様に心から感謝を申し上げます」と、作り手の多くがフリーランスという映画製作現場の現状を指摘し、支援を訴えた。
「#SAVE the CINEMA」は26日夜、映連の声明に期待しつつも、次のツイートを投稿していた。
「お前ら誰?というのは百も承知の上で、日本はメジャーとインディペンデントが乖離し過ぎているのではと、この一年の活動を通して思います。映画業界全体で、映画を産業としても文化としても支えていく枠組みが、コロナ禍きっかけではありますが、作られるべきではないかなと率直に思います」(原文のまま)
今回の声明文は、ミニシアター救済を目的としたプロジェクト「#SAVE the CINEMA」と、東宝、東映、松竹、KADOKAWAの映画製作配給大手4社の団体である映連という、乖離(かいり)している現状が続いてきた映画業界におけるインディーズとメジャーが、連名で出したという点で、非常に意義があるものと考えられる。