「何が違うか?」2画面比較で見えた空手女子形、金メダル清水希容の切れ味

清水希容(2021年8月5日撮影)

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

東京オリンピック開催中は、NHKの公式YouTubeチャンネルにかなりお世話になった。

同チャンネル内の再生リスト「NHKオリンピック」に注目競技のハイライトや名場面が長くて5分台、短ければ1分以内の動画にまとめられており、更新はほぼ即日。「今日はどんな競技があったのかな」と1日の振り返りに重宝していた。

動画の内容はさまざまで、競技の名シーンをまとめたオーソドックスなものから、ネットを中心に盛り上がった瀬尻稜氏のスケートボード解説、40歳を越えて東京五輪に参加したレジェンドオリンピアンを紹介するものなど切り口はいろいろ。その中で特に印象的だったのは、8月6日更新の「何が違うのか? 2画面で比較してみました-女子形決勝」という動画だった。

今大会の新競技「空手」女子形決勝で、同じ演目の「チャタンヤラクーサンクー」を披露した日本の清水希容とスペインのサンドラ・サンチェス ハイメの演武を2画面分割で比較したもの。同決勝は中継で見ていたが、どこがどう違っていたのか、初めてまともに形を見た人間には「何だかすごい」ということ以外よく分からなかったのだった。

しかし動画を見てみると、なるほどとうなってしまう。技の1つ1つが切れ味鋭い清水に対し、サンチェスの技には1発の重さを感じる。かと思えば、ここまで素早かった清水が「ここではこんな風にためを作るのか」と、サンチェスとの比較で印象が転じる場面もあった。「この部分はどう違っている」「この選手のここがいい」などと素人があれこれ言ってしまえる動画の仕上がりになっている。

東京五輪関連の動画をまとめた「NHKオリンピック」にある149本(8月15日現在)の中で、同動画は「開会式 ピクトグラム50個パフォーマンス!」の1443万再生に次ぐ477万再生を記録。私と同様のことを思っていた人の多さが数字に反映されているのだろうと思う。

視聴者の需要をくみ取って動画にする反応の良さに感心した。制作の舞台裏を聞いてみたい。